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愛のかたまり

【継side】 「ねえ、暑いし皆でプール行きたいなあ」 「……ダメっ!」 創の体を他の知らない奴らに見せるとかダメだ!何のためにプールがない高校選んだと思ってんだよ! 腕立てしてるオレの横に座る創の膝に頭を乗せて、ヘソのあたりに顔を埋めた。腰に手を回してぎゅっと抱きしめると、ゆっくり頭を撫でてくれる。 「…だめ、誰にも見せたくねえ」 「もう、困ったなあ」 くすくす笑いながら髪に指を絡めてくる。その手を取って指先にちゅ、と唇を寄せた。 だって、オレの創だし。 ぐっと腕を伸ばして顔を上げたら、創がちゅーしてくれた。 「へへ、もっかい」 「…一回でいいの?」 「いくない、もっと」 柔らかな唇にオレのを重ねると、そのままカーペットの上に創の体を横たえた。 「背中、痛くねえ?」 「ん、平気」 首筋に舌を這わせて、たまにちゅっと吸い付く。あーほんと柔らかいな。 Tシャツの上から創の体をゆっくり撫でて、耳朶を甘噛みしてみた。びくっと肩が揺れて、オレの手を掴んでくる。そのまま耳元で囁いた。 「プールはやだけどさ、庭で水浴びくらいならいい…」 「ふふ、ありがと」 「…ほんとはさ、誰にも見せたくないし、出来ることなら家に閉じ込めときたい」 てゆーか、オレの腕の中に閉じ込めて、どこにも行かせたくない。 でも、そんなの無理だってわかってるから、せめていつでも側にいてほしい。 下からじっと見つめてくる創が、オレの頬を手のひらで包み込む。すりすりとそこに頬を押し付けると、そのまま引き寄せられた。 「創?」 「おれも…継がかっこいいから、誰にも見せたくない」 唇を重ねると、首の後ろに手が回される。 「へへ、創にこうやってされんの好き」 柔らかい唇を味わいながら、創に求められるっていうこの上ないくらいの幸せを実感した。

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