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二日目の昼
「これ、ちょっと置かせてもらっていいですか?」
そうめんが入った袋を掲げて梅さんに確認すると、すかさず継がそれを持ってくれた。自然にそんな事しちゃうんだもん、かっこいいよね。
うん、かっこいい。やっぱり大好き。
「継、ちょっと音楽室行ってくるね?」
「オレも行く」
「いや待て待て待て待て!!!!」
大ちゃんと梅さんに阻止された継が、二人を振り切っておれの腕を引いて体育館を出る。
そのまま二人でばたばたと走って、気付けば校舎の階段まで来ていた。
「はあっ、はあ…けぇ、っん」
「創、それエロい」
「ふっ、え…?」
「………なんでもない」
なんだろ、変な継。
はあ、息が苦しい。いっぱい走ったから疲れたし、いいよね?
「継、3階までおんぶして?」
「ったく、しょうがねえなあ」
「えへへ、やったあ!」
ほら、と後ろ向きになって屈んだ継の背中に乗り、首に腕をまわしてぎゅっと抱きつく。まるでリュックでも背負ってるくらいの感覚で継が立ち上がり、階段を上って行き、踊り場で顔だけこっちに向けてきた。
少しだけ体を乗り出して、ほっぺたにキス。
ふふ、嬉しそうに笑ってる。可愛いなあ。
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