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二日目の昼

「…我慢するからさ、ちゅーはしてもいい?」 「ん、おれもしてほしい」 「明日、帰ったらヤっていい?」 「…うん、したい」 上まで階段を登り切って、置かれていた机の上にたまった埃を払ってから創を下ろす。じっと見上げてくるのがほんと可愛くて、なんかもうそれだけでオレのちんこに熱が集まる。 創の横に手を着くと、そっと手のひらを重ねてくれた。きゅっと握りしめて、柔らかい唇に食い付く。 始めはちゅ、ちゅ、と唇を合わせるだけ。でもすぐ我慢できなくなって、薄く開いた隙間から舌を差し入れた。 「…っん、ふ…」 舌先が触れ合った瞬間に、創の体がぴくりと震えて、甘い声が漏れる。 空いてる手のひらで創の後頭部を押さえつけて、反射的に逃げようとする顔を押し戻した。 シャツをぎゅっと握ってくる。ああもう、可愛い! もっと深く吸い付こうとした時、創がやんわりと肩を押してきて、しぶしぶだけど唇を離した。 ほんとはもっと先もしたい。でも止められる自信は全くない。このタイミングで抑えなきゃな。 「…ごめんね?」 「創が謝る必要ないだろ…続きは明日また、な?」 もう一度だけちゅっと触れ合わせてから、首筋に顔を埋めて創を抱きしめた。 いい匂いがする。創の匂い。 「継、林先生待ってるよ?」 「んー、もうちょっと……」 もうちょっと、あと少し。 創が背中をぽんぽんと手のひらで叩く。まるで小さな子供をあやすみたいに、優しく。 もうちょっとだけ、甘えたい。 うなじに掛かる髪を指先にくるくると巻き付けて、さらりとした感触を確かめる。オレと同じはずなのに、絶対創の方が柔らかいし触り心地がいいと思う。 ぽん、ぽん…ゆっくりと刻まれるリズムは、オレが一番聞き慣れた創の拍動と同じ。すう、と大きく息を吸い込んで、そっと顔を上げた。そのまま創と額を合わせる。 「…継?」 「ん…」 「大好き」 「知ってる。オレはすっげえ好きだし」 「ふふっ、知ってる」 嬉しそうに、ふわりと笑いながらオレの首に両手を回してきた。 「ね、抱っこして?」 「ったく、しょうがねえなあ」 創の膝裏に腕を差し入れて横抱きにする。ぎゅっとしがみついてくるのが可愛くて、鼻先にちゅっと口付けてからゆっくりと階段を下りた。
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