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好き好き大好き愛してる!

【創side】 「創、愛してる」 ベッドに二人でうつ伏せになって本を読んでいたら、隣にいる継が突然そんな事を言ってきた。いきなりどうしたんだろ?嬉しいからいいんだけど。 ぱたんと雑誌を閉じて、おれの髪を撫でてくれた。 「おれも、大好き」 「知ってる」 にこにこしながら髪にキスをして、仰向けに倒れこみこちらに向かって両手を広げてくる。「来いよ」のサイン。もちろん断る理由もつもりもないので、継の胸に飛び込むように抱かれる。 継の胸に顔を埋めると、ぎゅううっと力強く抱きしめてくれるのが嬉しい。少しだけ苦しいけど、それが心地よくて。 とくん、とくん。生まれる前から隣で聴いていた音を今もこうして変わらず聴いていられるなんて、ものすごく幸せな事だよね。 「継、好き。大好き」 すりすりと継に擦り寄ると、いい匂いに満たされる。一番好きな、継の匂い。 髪にキスを落としてくれる感触に目を閉じて、ふわふわした感覚に身を任せる。きゅっと継のシャツを握りしめ、大好きな継の声に耳を澄ました。 「創、愛してる。大好き、すげえ好き」 「ん、おれも」 うそ。 本当はそんな言葉じゃ全然足りない。
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