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ここで、キスして

【創side】 おれを支えてくれる腕が、心配そうに覗き込んでくる目が、いつもよりカッコよく見えて。 今ここで、キスしてほしくなったんだ。 周りにたくさん人がいるけど、別にそんなの気にならない。こういうデートスポットでは、恋人同士キスしてるのなんて普通だし。 とん、と背中に壁が当たる。継の暖かい手のひらがおれの頬を撫でて、そのまま耳のあたりの髪を梳いてくれた。 さらさらと耳元で髪が落ちる音が聞こえて、心地良い感触にうっとりして目を閉じる。柔らかいものが唇に触れてすぐに離れていってしまった。 「…………終わり?」 「オレさ、今すげえ我慢してんの。偉くね?褒めてよ」 苦笑する継の首に腕を回して、ぐいっと引き寄せる。今度はおれからキスすると、熱い舌がすぐに入り込んできた。 絡め取られて吸われて痺れた舌が気持ちいい。頭がふわふわして、継の事しか考えられなくなるんだ。もちろん、継以外はどうだっていいんだけど。 「…んっ、けぇ……」 「創…ほら、これ以上はマジでヤバいから」 「う、ん……」 帰ったら足腰立たなくなるくらい抱かせて、なんて耳元で囁かれて、早く帰りたいなあとか思ってしまうあたり、おれもどうしようもないよね。

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