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あーん
「お待たせいたしました〜」
ウェイターが運んできた皿をテーブルに置いていく。創の前に置かれたホットケーキ。あ、すげえ笑顔。可愛い。
いそいそとスマホを取り出して、粉砂糖で描かれたイルカやペンギンのホットケーキを撮っている。何枚か撮って満足したのか、やっとナイフを持って、そんで固まった。
「どうした?」
「…なんか、切っちゃうのもったいないなあって思って」
えへへ、と苦笑しながら動物が描かれていない端っこの方を切り、メープルシロップをたっぷりかけて口に運ぶ。創の唇に付いたシロップを指先で拭ってやって、自分で舐めてみた。ん、甘い。創が好きそう。
あー、と口を開けて創の方を向いてみる。すぐにそこにホットケーキが差し出されて、ぱくりと食いついた。創もオレがしたように唇に付いたシロップを拭ってくれたけど、オレはその指先をぺろっと舐めた。
「ひあっ⁉︎な、に…!」
「ん、美味いなこれ」
「…そういうのは帰ってからやれよな」
「悔しかったらやってみろヘタレ」
じっと大介がこっちを見てくる。ふふーん、羨ましいだろ。
その隣でジャスティンがサンドイッチを差し出してたけど、ぱしーん!と派手な音を立てて頭を叩かれてた。
なんか、そろそろジャスティンが可哀想に思えてきた…
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