405 / 507
可愛い
レストランを出てから、もう一度館内に戻る。今度は全員で一緒に回った。
ん、と差し出した手のひらを、創が当たり前のように握って指を絡めてくる。ふんわり笑って擦り寄ってきた。猫みたいですげえ可愛い。
「継、大好き!」
「おう、オレも」
ぎゅうっと腕にしがみ付いてくる。なんか、今日いつもよりちょっとテンション高くないか?そんなに水族館楽しんでくれるんなら、毎日来てもいいな。
くしゃくしゃと頭を撫でてやり、そこに口付けた。うわ、嬉しそう。可愛いなマジで。
「ね、ペンギン見に行こ?」
後ろを歩いてるヘタレ二人に創が声をかけて、ペンギンのいるエリアへ向かう。ここの水族館のペンギンエリアはすごく小さくて、でもペンギンだけがいる。順路を進み小さな自動ドアを抜けると、屋外のペンギンエリアに出た。
ぷかぷか浮いているのもいれば、すごい速さで泳ぎ回るやつもいる。それを楽しそうに見てる創を見て、こっちも楽しくなる。
「可愛いね〜」なんて言ってる創が可愛い。
目の前にある創の耳朶を唇で挟んみた。ばっと振り返ると真っ赤になってる。いつもしてるのに慣れないよな、そこも含めて可愛い。あー、可愛いしか出てこねえな。
「け、え…だめ。ね?」
「じゃあ帰ったらな?」
こくんと頷く創の手の甲に、ちゅっと唇を寄せた。
早く帰ろう。もう一度創の耳元に唇を寄せて、わざと息を吹き掛けるように少し低い声で言ってみた。
ぴくりと揺れる細い肩。ゆっくりとこちらに顔を向けてくる。とろんと蕩けたような瞳に、少し開いた唇。
これで我慢しろってのが無理だろ?
ともだちにシェアしよう!