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第2話

しとしとと雨粒の落ちる音で目が覚めた。枕元にある携帯のアラームが鳴るのは、あと15分先。 延ばした手で自分の首に腕を回して離さない継の髪を梳くと、幸せそうに微笑んだ(気がした)。 「うーん、我が弟ながら世界一、いや宇宙一可愛いな」 「……ん、」 うっとりと自分と同じ顔を眺めていたら、いつの間にか唇を塞いでいた。 寝ているせいで少し開いているそこから侵入して、舌先で歯列をゆっくりなぞる。そのまま咥内を這い回ると、寝ているはずの継が舌を絡ませてきた。 「ふ、ん…っ、けぇ…?」 「寝込みを襲うなんて酷くね?」 いつの間にか形勢は大逆転していて、気が付けば継が見下ろしてきている。 襲ったつもりが、襲われてしまった。 「ったく、朝からサカんなよ。学校行かせねえぞ?」 「おれは継がいればいいよ」 「はいはい、知ってるから」 帰ったら足腰立たないくらいするからな。そう継が不敵に笑いながら言えば、望むところだと返す創。 15分で体を満たせても心は虚しい。それがわかっているから、今は互いの気持ちを満たす方がいい。 「継、体痛くない?」 「んー、まあ平気。今日はオレの番な」 互いに唇を啄ばみながら、指を絡める。 上目遣いで見上げてくる創が、はあとため息をついた。 「継ってば絶倫なんだもん」 「創が可愛いからな」 「継だって可愛いよ。でもおれは一回したら満足だけどなあ」 「オレは創が可愛いから何回でもヤりたいの!」 急にばさりと布団を剥ぐと、前触れもなく創の下腹部に舌を這わせた。 「ひぁっ、なに!」 「舐めたい。イかせたくなった」 今の会話のどこにそんな要素があったのだろうか。

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