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第3話
【創side】
継は気分屋だ。
学校の行き帰りや休み時間にいきなりキスしてきたり、トイレでいきなり脱がせてきたり、今みたいに突然こんな事してきたり。
「ん、は…けぃ…」
ぢゅ、ちゅ、と音を立てて継が吸い付いてる。
さらさらの髪に指を入れたら、下から継が見上げてきて、なんかそれだけでおれの中がずくんとなる。
「んんー、ひゃはい」
「あっ、や、咥えたまんまやだぁっ」
継が口からおれのを離さないまま何か言ってるけど、そこから継の声が響いて腰にクる。
ずるい、完全に継のペースだ。
「ふ、や…」
いつの間にか継がおれの手を握ってきてくれて、嬉しさと愛しさとが溢れ出る。
空いたもう片方の手でゆるゆると根元から扱き上げて、先端部分に少し歯を立てながら舐め上げて。
継はおれの事なら全部知り尽くしてるから、おれが一番気持ちよくなる事も知ってる。だから、すごい気持ちいい。
「ぅ、ん…はっ、イきそ…」
「ん、イかせてやるよ」
くすくすと笑う気配がして、指を動かすスピードが上がった。
裏筋を舐め上げられ、そのまま先の割れ目に舌をねじ込まれる。
「ひああっ、やっ、だめそれっ!」
「ダメじゃないだろ?」
じゅぶじゅぶと継の唾液とおれの先走りが交わる音でさえ、耳を犯されている気がして困る。
「あっ、ん、も…」
「ほら、出せよ、創」
「んっ、あああ…っ!」
きゅうときつく吸われた瞬間、頭の中が眩しくなった。
どくんと何かが弾けて、継の口の中に全てが注がれて搾り取られながら、それでも継が繋いだ指を離さないのがすごい幸せで。
「んっ、けぇ…」
「…創、ヤバイ、可愛すぎ」
ごくりと喉を鳴らしておれのを飲み込むと、唇の端を手の甲で拭った継がギュってしてくれた。
「創、好き。大好き。愛してる」
「うん、知ってるよ」
だから、キスして。
そう言葉にする前に、継の唇の暖かさを感じていた。
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