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心が狭いと言われても

ザアーというシャワーの音に混じって、それとは違う水音が浴室に響く。 「ん、継…」 創の細い指に舌を這わせると、くすぐったいのか身を捩る創。かまわず指を咥えて唾液でねとねとにしてやる。 くちゅりとわざと音を立てて吸い上げてやれば、口の中で指先が暴れ出した。 「んっ!?むあ、」 「継、可愛い」 「…ぷはっ、創!」 ごめんごめんと笑いながら、創がオレのシャツのボタンを外し始めた。 「せっかくお風呂なんだし、おれも洗ってあげるね?」 そう言うと、にっこり微笑む。………可愛いんだよっ!!!! 「痛くない、継?」 「おう、ヘーキ」 創が器用にオレの濡れたシャツを脱がせていくと、今度は創がオレを泡まみれにしてきた。 仕上げに優しくシャンプーしてくれる。 創に髪を洗ってもらうのは嫌いじゃない。むしろ好き。 手先が器用な創は、10本の指を巧みに動かして、美容師よりも気持ちよく洗ってくれる。ホントに気持ちよくて、ついつい寝てしまう。 「継、流すから目閉じてね?」 「んー………」 今日も睡魔に逆らえずうとうとしてたら、いつの間にか終わりを告げる創の声が遠くに聞こえて目を閉じる。 暖かい感覚にゆらゆらと意識を漂わせながら、創の指の動きを追う。ふとシャワーが止まり、気付けば創の唇が重なってた。 「んー…」 「はい、終わり。気持ちよかった?」 「んー……」 くすくすと笑う創の問い掛けに、夢うつつのまま頷く事しか出来ない。だってマジで気持ちいんだもん。 いつの間にか髪を拭かれて、いつの間にかバスタオルで包まれて、さらに創に包まれて。 「ほら、部屋行くよ?」 「んー…」 創が髪を洗ってくれる時はいつもこう。ゆらゆらしながら必死に瞼を押し上げるけど、どうにも重くて上がらない。 せめてもの抵抗として膝に力を入れてなんとか立とうとしたけど、そのまま創に寄りかかる形になる。 「ちょ、継、おも…!」 「ん、ごめ…」 ぺちぺちとほっぺたを叩かれてはっとするけど、やっぱり意識は浮上してこない。 しょうがないなあ、と創が呟くと、オレの耳元に唇を寄せた。 「ね、継、ベッド行こ?」 ばっちり目が覚めました。

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