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男の浪漫

【継side】 祭りとかで何が一番たのしみかっていったら、楽しそうな創の笑顔が見れる事。 りんご飴ぺろぺろ舐める創とかハイパー可愛い。 でも一番はやっぱりアレだよな、うん。 「あっ、チョコバナナだー!」 とある屋台の前で足を止めて、甘い香りにご機嫌な創の腰に手をやる。 ここのチョコバナナはなんかすげえカラフルで、コーティングされたチョコの色が白と黒はもちろん、ピンクや水色、オレンジなんかもある。普通は食べ物に青系って使わないけど、やっぱり子供相手だとそうでもないらしい。 じっとこっちを見上げる創の頭をくしゃりと撫でて、屋台のおっさんに金を払ってから台座に刺さるうちの一本を引き抜いた。もちろん白いやつな。 創の手を引いて人混みから抜け、花壇に腰を下ろす。 早く食べたくてウズウズしてる創の期待に満ちた目を手のひらでそっと覆ってやると、びっくりしたのか「えっ、なに⁉︎」とわたわたする。そりゃそうだよな、いきなりだし。 「ほら創、食わしてやるから口開けて?」 「え?これ、で?」 突き合わせた膝の浴衣を握ってきて、戸惑いながらもゆっくりと口を開けてくる。 やべえ、超絶エロい。 おずおずと開いた口から紅い舌が見える。ふっくらとした下唇にチョコの部分を充てがうと、戸惑いながらもそこを舌先でちろちろと舐めてきた。 ゆっくりと口の中に入れてやり、創の目を覆っていた手のひらを放すと、上目遣いで見上げていて。 正直言ってヤバい。エロい。 「ふ、ぇ…?」 「あー…悪い、ほら、食って?」 まずい、このままだと非常にまずいので、ここら辺で止めとこう。 創の右手を取って串を握らせると、ぱっとそこから目を離した。けどやっぱ気になるからチラ見してみたら、唇についた溶けた白いチョコを舌でぺろりと舐めているまさにその瞬間で。 「創…なんか、ごめん」 「ん?」 どくどくと脈打つのを必死で抑えて、創の頭を撫でた。

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