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【番外編】ハグの日
「創、ここここっ!」
「え、なに、ニワトリのマネ?」
「違くて!ここ!こっち来てここ座って!」
夕飯の下ごしらえを終えた創がリビングに戻ると、興奮気味の継が手招きしていた。
首を傾げながらもエプロンを外してソファの背にかけると、そこへ座っている継の膝の上に乗るように腰を下ろす。
すぐに腹の辺りに継の腕が回されて、ぎゅっと力を込めてきた。
「継、どうしたの?」
抱きしめられたまま腕の中でごそごそと向きを変えて、継の頬を両手で包み込む。そのまま啄ばむように唇を合わせて、じっと見上げた。
「さっきさ、テレビでやってたんだけど」と前置きしてから、創を抱きしめている腕の力を少しだけ抜く。
「今日はハグの日なんだって。だから、ぎゅーってしたくなった」
「ふうん…今日だけなの?」
「いつもだしっ!」
「ふふっ、ならいいや」
ふわりと微笑んだ創が大好きな継の胸へと顔を埋めると、お互いに強く強く抱きしめ合った。
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そんなわけで本日8月9日はハグの日らしいです。
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