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同じ釜の飯を食う
【ジャスティンside】
「ジャスティンはこの部屋使ってね」
「サンクス」
学校の帰りに買い物してきた。今日はオレの歓迎パーティをしてくれるらしい。とはいえ、明日も学校だからあまり盛大に盛り上がる事はしないが。
荷物を部屋に置いて着替えようとしたところで、重大な問題に気付いてしまった。出発する直前スポーツバッグに適当に詰め込んだのは、ジーンズとシャツ一枚。
「ソウ、ケイ、服がない…」
「え、うそ⁉︎」
「マジかよ…」
キッチンにいたケイがはあとため息を零して、こちらに向かって手招きする。素直について行くと、そこは双子の部屋らしかった。
部屋の中には机が二つ並んでいた。綺麗に整頓してあるのがソウ、ぐちゃぐちゃに物が置いてあるのがケイだろう。
壁際にはアップライドのピアノ。ああ、まだ続けているのか。ソウのピアノの腕前は、プロのピアニストとしてやっていけるほどだ。
そして大きなベッドの上には枕が二つ…この双子、本当にいつも一緒なんだな。
「とりあえずコレ着とけ。あとは明日にでも買って来いよ」
「ああ、そうする」
クローゼットをがさごそ漁っていたケイが、スウェットの上下を出してくれた。
丈が少し短い気がするけれど、そんな事は気にしない。着られればいい。
「じゃあ改めて。一ヶ月よろしくね?」
「まあ頑張れよ」
「サンクス!」
テーブルに並べられたピザを切り分けてもらい、グラスにはコーラがたっぷり注がれた。
週末にはスシを食べたいと言ったらどうするだろうか?
「あーのさ、ジャスティン?」
「ん?」
チキンをもぐもぐしながらケイがこっちを見てくる。ああ、ハムスターみたいだ。
ソウも横でちらちら見つめてくるのがcuteだな。
「お前さ、大介の事マジなの?」
「ああ、そうだが。何か問題でも?」
「いや、ノープロブレムだけどさ…」
「本当に?遠いよ?きっと辛いよ?」
「二人だってアメリカ来るじゃないか」
二人とも心配してくれるようだ。何年経っても変わらない。
けど、オレだって何年も想い続けて、やっと会えたんだ。今更何を言われたって変わらない。
「距離なんてすぐ埋まるさ」
そう、そんなの感じさせないくらい満たしてやる自信があるんだ。
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