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重大発表!
始業式が終わり教室に戻って、ホームルームが始まった。いつもならクラス委員の二人が前に出るのに、今日はなぜか正木もいる。
なんか、イヤな予感がする…
「月末の文化祭、うちのクラスは執事&メイドカフェをしたいと思いまーす!」
うわ、マジか。あのテレビとかでよくやってるやつか。
オムライスにハート書いたりあーんして食べさせてあげたり……………ん?いつも創がしてくれてる事じゃね?
「基本男子は執事、女子はメイドさんなんだけど、お兄ちゃんはメイドさんね」
「ちょっと待てええええっ!!!!なんでまた創が女装すんだよ!」
「「「だって女子より可愛いし」」」
正木はともかく、クラス委員の二人にまで頷かれてしまって、そろそろと創の顔を見てみる。創も同じようにこっちを見たらしく、視線がぶつかった瞬間にふわりと笑ってくれた。
ぐあっ、可愛いし!!!!
すっと創のてのひらが伸びてきて、「継はきっとものすごくかっこいい執事さんになるだろうね〜」なんて言いながらオレの前髪を掻き上げる。
いやいやいや、それを言うなら創も同じだろ。だって同じ顔だし。
「なあ創、いいのか?」
「別に…継がイヤじゃなければいいよ?」
「イヤってわけじゃ…むしろ見たいけど、他のヤツに見せたくない」
「はいそこ、今はラブラブしない」
正木にビシッと言われ、創の手を握る。すぐに指が絡んできたから、そこにちゅってした。
「双子の執事とメイドだったら、それ思いっきりやっていいのにな〜」
「創っ、メイドやろう!」
こうして、創のメイドコスプレが決定した。
「あ、忘れてたけど綿貫君もメイドね」
「はぁ!?なんで俺まで!」
「ロー君から頼まれたし」
「あんのクソヤローっ!!!!」
色々な意味で、文化祭が楽しみになった。
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