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暑いのは夏のせい

【ジャスティンside】 真っ赤になったダイスケが、ばしばしとオレの背中を叩く。いや、可愛いだけだから。 手首にはめたリストバンド。じわじわとそこから熱が上がっていく気がする。 後ろを振り返って、俯くダイスケの髪を撫でた。あ、すごいサラサラだ。 「ほんとに、ありがとう」 「…ん、」 「もう一つ、もらっていいか?」 「えー?お前意外に欲張りだ、な…」 顔を上げたダイスケの頬を優しく包み込んで、そのまま唇を重ねた。 一瞬だけ触れたそこは、とても熱くて火傷しそうで、でもとても甘くて。 「サンクス」 「ッ、な、わ、ば…っ!」 言葉にならない声を出しているダイスケをその場に残して、双子の元に駆け寄った。

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