114 / 507

やくそく

【大介side】 「えっ、お前センターじゃないの⁉︎」 どれくらい抱き締められていたのだろうか、いい加減にしないと昼飯にありつけないとその腕を解かせ、購買へと続く廊下を並んで歩く。 自然と話題はバスケの話になる。 「ああ、うちじゃもっとデカい奴がセンターだ」 「マジか…」 ジャスティンよりもデカい高校生…俺と並ぶと大きく見えるけど、上には上がいるのか。 購買でパンとジュースを適当に買って、そのまま体育館へ二人で向かう。 いつも双子と一緒に食べているから、今日はジャスティンと食べると断りのメールを継にしたら、よろしくやれと返ってきた。意味わかんねえ。 「約束だからな、シュート練習付き合えよ?」 「もちろん、お礼はキスで」 「ふざけんなバカ顔面にボールぶつけんぞ」 ジャスティンの体格からしたらセンターじゃないかと思ってたけど、違うらしい。なら俺と同じガードか? こないだのあのシュート、すごく綺麗なフォームだった。 別の事まで思い出しそうになる頭をふるふると振って、体育館の入り口に並んで座った。

ともだちにシェアしよう!