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【リクエスト】だめ、絶対

【継side】 無事に文化祭も終わり、いつもの学校生活に戻る……かと思ったら、ニヤニヤしながらあいつが近付いて来た。 またロクでもない事考えてんだろうな。でもまああいつのおかげでいつも以上に可愛い創が見られるし、うーん…… 「ほい、これあげる」 どさっと机の上に置かれた紙袋。目の前にいる正木が、不思議そうにそれを眺めている創の頭を撫でた。触んな、オレのだぞ。 「お兄ちゃんが似合うんだから、あんただって似合うでしょ」 「あ、これ……メイド服?」 「そ。手芸部に作って貰っちゃった」 ごそごそと創が袋から出した布は、やたらとヒラヒラしたのが付いていて。でも、文化祭の時に創が着たのと同じように、ファスナー一つで着られるみたいになっていた。 いやいや、これ、オレが着んの?創じゃなくて? じっと創に見つめられて、上目遣いで「ねえ、だめ…?」なんて言われたらさあ、そりゃあ無理だろ。 「……着替えてきます」と紙袋を持ってロッカーに向かったのが5分前。制服を脱いでヒラヒラした服を着て、背中のファスナーが出来ない事に気付いてとりあえずウィッグだけ付けて教室に戻ってきたら、入り口入ってすぐのところでなんか創がすっ飛んで来てぎゅうぎゅう抱き着かれた←イマココ 「へっ?創、なに?」 「……だめ」 「や、だめって…創が言ったんじゃん」 「そ、そうなんだけど……でも、やだ」 ぎゅっと握ってきたスカートの裾を引っ張られる。ああ、足隠そうとしてんのか。これ短いし。オレだって同じ事するもんな。 「ほら、とりあえず座ろ。な?」 「ん……だっこ」 うああ、可愛いよ創さん!!!!なにこの生き物⁉︎ 抱き抱えて席に戻ると、膝の上に乗せた創がじっと見上げてくる。背中で引っかかってたファスナーを閉めて、そのままウィッグを撫でてきた。 オレが今着けてるのは、腰あたりまでの長さで、オレンジがかった金髪だ。その先っちょを指先にくるくる巻き付けてみたり、根本から梳いてみたり。 「……可愛い」 「ははっ、サンキュ」 「襟元、あんま開けないで」 「ん?あ、うん」 「……うなじ、出しちゃやだ」 「へっ?ちょ、ちょっと創⁉︎苦しいって……」 なんか、さっきから創の視線が怖い。必要以上に襟元締めてきたり、ウィッグを首筋に纏わりつかせてくる。くすぐったい。 「脚も、こんな出さないで」 「は、はい……」 なんなんだいったい…… つーかさ、正木とか周りの奴らが爆笑してんだけど、なんなワケ? 「あははっ、お兄ちゃんてば可愛い〜〜」 「当たり前だろ、オレの創だし」 「だって、おれの継だもん……あんま見ちゃやだ」 しがみついてきた……あー、もしかしなくてもアレか?オレと同じか? なんだよ、すげえ可愛いなマジで!!!! オレの女装とかありえねーとか思ったけど、こんな可愛いヤキモチ妬く創が見れたから、まあいっか。 よし、とりあえず着替えてさっさと帰ってヤる。 ※※※※※※※※※※ リクエストいただいた【女装継の無防備さに創たんプンプン】(笑) あれ、プンプンしてた?うーん、創たんが意地悪とか怒ったりとか、なんか気が抜けた感じになる(笑) まったくリクエストに添えてない感満載ですが、リクエストありがとうございました!
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