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手のひらから気持ちが伝わって
【ジャスティンside】
そっと横たえた体がエアコンの風で冷えないように、脚の先だけを出してタオルケットを掛けてやる。
猫のように丸まった体を隣に並んで横になり抱きしめた。高い体温が心地いい。
「はあ、………This is unfair………」
浮かんできた良くない考え。ダメだ、そんなの。寝てるからって、何をしてもいいだなんて。もしも起きたらどうなる?嫌われる。そんなの無理。
やっと手に入れたんたから、大事にしたい。
そんなオレの気持ちが伝わっていたのか、眠っているダイスケが微笑んでくれた気がした。
丸まった体をうつ伏せに伸ばし、ふくらはぎを痛くない程度の力で揉んでやる。筋肉がついてないわけではないが、左右差がある。
明日からのマンツーマントレーニングの内容を考えながら、ダイスケの体から今日の疲労を取り去るようにマッサージを続けた。
この触れた部分から、オレの気持ちが伝わっていくように。
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