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あまい、はじまり

【大介side】 ちゅ、ちゅ、と絶対にわざと音を立ててキスしてくるから、恥ずかしくてぎゅっと目を閉じた。時折ペロッと唇を舐められるから油断できない。 「甘いな、ハチミツみたいだ」 「なっ、バカ言ってんじゃねえよ!」 唇を啄ばんでいたかと思えば、それがだんだんと首筋から鎖骨へと降りてきて、たまにちくっと刺さるような痛みを感じる。まあ土日挟むし、なんとかなんだろうとされるがままに放っておいた。 脇腹を撫でられて、ぞわりと何かがそこから湧き上がる。 「ひああっ??な、に…!」 「イヤ?」 「んっ、ちが…へん…」 そこに意識がいっていたのに、突然胸元に違和感を感じてそこを見れば、紅い舌がそこをちろちろ舐めている。 まただ、あの電気が走り抜けたようなビリビリした感覚。 「んぁっ、なんか、それ…んっ、ぅ」 勝手に出て来る声が、やっぱり俺じゃないみたい。恥ずかしくて唇を噛むと、それに気付いたジャスティンが指先でそっと撫でてきた。 「噛むならこっち」 「ふっ、んんっ…」 唇を割って入ってきた指先にそっと舌を這わせてみる。一瞬だけ顔を顰めたものの、そのまま咥内で動き回るジャスティンの指先。 胸元は相変わらず舐めたり吸ったりされて、なんかもう頭がおかしくなりそう。

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