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嬉しい贖罪
※このお話は即興小説にて投下したものに、少しだけ加筆修正しています。
【継創】
「創、ごめんって!」
「や!継のばか!」
「悪かったって!」
「やだ、放して!」
あー、やばい、やっちまった。久々にこんな怒ってる。
原因はめちゃくちゃ些細なことなんだけど。
最近売り出した小包装された飴の袋を、オレがびりっと破ってしまった。いや、いくらなんでも普通ならこんな怒るとかないけどさ。
実はこの飴、なんとかっていう動物写真家が撮ったっていう、世界中のネコが一枚ずつそれぞれに印刷されてる。猫好きの創にしてみれば、そんな可愛い包みですら破るのは許せなったらしくて。
「ごめん、ホント悪かった」
「……猫カフェ」
「ん?」
なんとかこっちに引き寄せて、ぎゅっと後ろから抱きしめてその興奮を鎮めてやると、創がぼそりと何か呟いた。
「猫カフェ、連れてって」
「……………おう、わかった」
猫カフェ、なあ〜…前に犬カフェ連れてった時は、なんか創が犬に囲まれてちょっとムカついたからな。あいつら、オレの創に触りまくるし。
でもまあ、それで許してくれんならいいか。
「…あと、」
「ん、なんだ?」
「………キス、して」
ああもう、そんなんオレがしたいんだって!
猫みたいに喉を鳴らして喜ぶのは、きっとオレの方なんだけど。
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