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伝えたかった言葉とか、色々あったのだけれど
触れ合った唇が熱い。
まるで永い間そうしていたかのような唇がゆっくりと離れて、碧い瞳に見つめられた。吸い込まれそうな気分になってくる。
いや、違うな。もう捕らわれてるんだ。
「ダイスケ…よく、聞いて?」
「…ん、」
再び唇が重なり、触れたままで伝わって来る言葉。ジンジンと震えて少しくすぐったい。
それが頬へと移動して、次は耳元へ。
すう、と息を吸う音が聞こえる。
「この先ずっと一緒にいる時間に比べたら、離れるのなんてほんの一瞬だ」
「…っ!けど、俺は…」
「必ず、ダイスケの傍にオレはいるから」
ずるい。
こうやって耳元で言われると流されるのを知っててそうするんだ。
嘘だとか先の事はわからないとか言いたい事はいっぱいあったけど、抱き締めて来る腕に全てを委ねようと思った。
こいつとなら、色んなものを乗り越えられる気がするから。
広い海だって世間の波だって、絶対超えてやる。
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