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二人だけの世界
どうしよう、こんな狭いところに二人だけとかヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいっ!!!!!!
閉められた扉の前に立ち尽くして、ゆっくりと動き始めた景色と笑顔で手を振る創を見ていたら、不意に腕を引かれてバランスを崩してしまった。
「おわっ??」
来るだろう衝撃に備えて思わず目を瞑ったけれど、そんなのは全くなくて、それどころか体を柔らかい何かで包み込まれて、耳元にあの声が聞こえてきた。
「…そんなに離れるなよ」
「んっ…な、に、んんっ!」
うわっ、なんか今耳噛まれた!!!!
じたばたしようにもぎゅっと抱きしめられてて腕が動かない。
「危ないから座ろう、な?」
「うー、」
仕方ないから体を引かれるままに腰を下ろす。さすがカップルシート、クッションなんて敷いてある…
いやいや、違うから!向かい側とか何もねーしっ!
「なっ!おまっ、離せって!」
「イヤ?」
「やだっ!恥ずいっ!」
「オレしかいない」
いくら二人だけしかいないゴンドラだからって、さすがに膝の上に座るのは無理マジ無理っ!
自由のきく足をバタバタさせてみたら、ゴンドラが揺れた。うわっ、怖っ!
「おとなしくハグされてくれないか?」
耳元で低くそう囁かれて、首筋に熱が触れて、抱きしめてくる腕に力が入って。
もう少しこのままでいてやってもいい、なんて、思ってしまうのはもうしょうがないんだろうな。
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