15 / 51
第15話
青いシーツのかかったベッドに、木製の勉強机。
他にあるといえば、本がびっしり並べられた棚くらい……。
そんな殺風景なぼくの部屋。
この部屋にいると、最近考えてしまうことがある。
ーーもしここに蓮くんが来てくれたら、
この部屋は今までにない位、輝くんじゃないかな?
例えるなら……クリスマスのイルミネーションやツリーみたいに。
ガシャンッ
「っ!!」
「やべっ! 手が滑った。なずなゴメンっ!」
隼人が落とし、割れたコップの音で我に返る。
「大丈夫だよ。今片付けるから、隼人はベッドにでも移動してーーっ!」
「なずな! 大丈夫か? 早く洗ってこいよ」
破片が指に刺さり、右手の人差し指から血が流れる。
「うん。戻る時掃除機持ってくるから、隼人も近づくなよ?」
ともだちにシェアしよう!