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第16話
洗面所に着き、蛇口をひねって水に指をつける。
排水溝に吸い込まれる、ぼくの血が混じった
ほんのり赤い水を見ながらこんなことを考えていた。
男の子が好きなぼくは変
きっとこの血も、周りのみんなと違って汚いんだ
蓮くんと同じクラスになれて、
今まで知らなかった彼を知っていけるのは嬉しい。
……けど、知れば知るほど、ぼくの気持ちは抑えきれなくなると思う。
「……ははっ。本当にぼくって、気持ち悪い……」
鼻をすすると、ぼくはしばらくその場にしゃがみ込んだ。
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