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第4話
隼人に肩を貸して木を避けながら公園のどん詰まりまで行くと、フェンスに立て掛けた段ボールハウスがあった。
「なるほど、立派な家だ」
「そうだろ。ちょっと寄っていきなよ。お茶くらいだすよ」
招かれるままに段ボールハウスに入ると、中は思いのほか広く、片付いていて、暖かかった。
隼人は何枚か積んである毛布を掻き分けてペットボトルの緑茶を取り出した。
「今朝、炊き出しの時にもらったやつだからきれいだよ」
「炊き出し?」
ペットボトルを受け取って座り込むと隼人は満足そうにうなずいた。
「ああ。ボランティアが飯を食わせてくれるんだ。今朝はすいとんだったよ。あんた行く所ないなら、泊まっていけば。明日の炊き出しはおにぎりだそうだから」
おにぎりに釣られたわけでもないが、ありがたく泊めてもらうことにした。しかし隼人は傷が痛むのか、横になることもせずにずっと唸っている。結局、俺も寝ることはできず、起き上がった。
「痛むのか」
「ごめん、うるさくて」
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