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第19話

せっかくいい気分に浸っていたというのに、その名前を出された途端に寒気を覚える。 けれど、いずれは全員に話さなくてはいけないだろう。音羽のことを。 「一席設けねばならんかのう、近いうちに…」 腕の中の赤ん坊のように愛らしいその寝顔を、いつまでも側で見ていたい。 そう願う雅を、音羽はどう思うだろう。 それが驚きでも、戸惑いでも喜びでも…なんら変わりない。 この縁に導かれたことは、単なる偶然に過ぎないと既に予感している。…きっと、それは音羽も同じだろう。

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