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「──朱寧」 イヤホンが抜け、歌は閉ざす。 後ろから抱きしめられる感覚。 大好きな懐かしい声。 優しい春の匂い。 「朱寧」 その存在は夢でも幻でもなく。 俺のすぐそばにいて。 どうしようもなく悲しくなった。 どうして…… 「 柚葉 」 愛しい人がそこにいた。

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