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ピロトーク:運命の出逢い④はじめての共同作業

 いつものように背中を丸めて家から飛び出し、目の前にある児童公園に足を運んでいた。 「はあぁ……桃瀬さんに、気を遣わせてばかりいるよ」  コンテストの締め切りが既に、残り一ヶ月を切っていた。作品の大幅すぎる修正に、手をこまねいているのは事実なれど、それよりも―― 『こんな汚いトコじゃ、お前を抱く気にもなれないからだ。つべこべ言わず、出て行けっ!』  彼の言った本音が、胸にぐさりと突き刺さる。僕の過去を知ったからこそ、大事にしてくれているのは、すごく分かっていた。  だけど腫れ物に触れるような、そんな微妙すぎる距離感がすっごくもどかしい。もっと近づいてほしいのに。 「いっそのこと、自分から桃瀬さんを押し倒しちゃうとか? ――って絶対にありえない」  そんなことばかり、ぐるぐると考えちゃって原稿の修正が、まったくと言っていいほど進まない。  腰を下ろした公園のベンチでただ無駄に、ため息ばかりをついていたのだった。

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