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変わらぬ想い 7話
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アキはyoshiに近づき顔を覗き込む。
つい、長い睫毛や、薄く開いた柔らかそうな唇に目が行ってしまう。
「嘉樹くん、寝てる?風邪引いちゃうよ」
と彼の身体に触って良いものかと戸惑いながらも肩を揺する。
「…アキ?」
眠そうな瞳でアキを見つめるyoshi。
うっ、可愛い!
「何でこんな所で?」
「アレックスの恋人が来たから…邪魔しちゃ悪いと思って」
ああっ、確かにキスしていたな。とアキは納得。
「帰ろうよ、風邪引くし」
「やだ!」
yoshiは立ち上がるとフラフラと歩き出した。
「ちょ、嘉樹くんどこ行くの?」
アキは慌ててyoshiの腕を捕まえる。
「……るの、ばーか」
「はい?」
よく聞こえなかったアキは聞き返そうとyoshiに近付くと、彼が抱き付いてきた。
うわっー嘉樹くん!
ちょ、こんな所で…!
戸惑うアキの腕の中でyoshiは力抜けたように倒れ込む。
「えっ?ちょっと」
抱き抱える形になったアキはようやくyoshiが酔って寝ていると気付いた。
だよね………。
一瞬期待した俺の馬鹿!
アキはとりあえずタクシーをネット検索して、今居る場所まで呼んだ。
yoshiと一緒に乗り込み、運転手に行き先を聞れ、彼の家を知らない事を思い出す。
うっ、じゃあ……アキは自分のアパートの住所を言う。
yoshiはアキの膝枕で熟睡。
寝顔がやっぱり可愛い。
俺、男に興味は無かったけどなあ。
どうしてかyoshiは気になる。
だって女の子よりも可愛い!
「彼女、酔っ払ったの?だめだよ、女の子にそんな酒飲ませちゃ」
タクシーの運転手が話掛けてくる。
女の子?
yoshiをじっと見る。
確かに初めて見た時女の子かと思ったもんなあ。
彼女かあ…。
「可愛いね。お兄さんの恋人」
運転手の言葉にアキはニヤニヤしながら、
「はい。可愛いです」
と答えた。
yoshiの頬を触るとアルコールのせいで熱い。
肌、スベスベだあ!
親指がyoshiの唇に当たる。
柔らかい感触。
親指で唇の形に撫でて、柔らかさを確かめる。
あーっ、チュウしたい!
でも、タクシーの中だし!
アパートに連れて帰ればキスくらい出来るかな?
淡い期待に下半身も元気になるアキ。
「…んっ、ここ?」
yoshiがうっすらと目を開けてアキを見上げる。
ああっ、可愛いよう!
「タクシーの中」
「……気持ちわるい」
「えっ?」
「はきそう……」
yoshiは気持ち悪そうに口を押さえる。
「えっ?、ちょ、運転手さん止めて」
アキは慌ててタクシーを停めさせるとyoshiを外に連れ出した。
タクシーが停まった場所は少し離れた場所にトイレがあり、とりあえずyoshiをそこに連れて行く。
手を洗う場所でyoshiはしゃがみ込む。
アキは背中をさすりながら、
「気持ち悪いなら吐いた方がいいよ」
「んっ、」
そう返事が返ってくる。
今、連れて帰ったらまた気持ち悪くなるかな?
そんな心配をしているとクラクションが聞こえてきた。
あっ、タクシー。
停めさせた路肩はそんなに長い時間停められない。
アキは料金を払いにタクシーに戻る。
支払いを終えてyoshiの所へ戻ろうと振り向いた先にラブホテルの看板が目についた。
ラブホテル……。
ちょっと休んで…
うん、具合悪いから休むだけだよ、うん。
アキは足早にyoshiの元に戻る。
しゃがみ込むyoshiの肩を掴み、 「よ、嘉樹くん…どこかで休んでいこうか?」と声を掛ける。
「うん」
うん?
今、うんと言いました?
そうだよ、休むだけだし、やましくないし!
アキは沢山の言い訳を心でブツブツ言いながら、yoshiを立たせた。
まだフラつくyoshiの腕を自分の肩に回し、腰に手を回し支える。
うわっ、腰、細っ!
そんなやましい気持ちを抱えアキは歩き出す。
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