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許容範囲

「嘉樹…うまいよ。いい子だ」 頭を撫でながら、誰にいつ仕込まれたかを聞きたくなる。 でも、それを聞いたらyoshiが気にするのを知っているから聞けない。  売りの真似事をしていた事実を今は凄く反省しているyoshiに、聞くのはまた傷つけてしまう。  汚れているとか思った事はないけれど、惚れた男の身体を誰にも触らせたくない。独占欲からくる嫉妬だ。  「嘉樹、もう入れるから離しなさい」 そう声をかけるがyoshiは行為を続ける。  上目使いで自分を見るyoshiはフェラでいかせる気満々に見えて、  「こら、いう事を聞きなさい」 と言っても聞きやしない。  豊川は指を唾液で濡らすとyoshiの後ろの穴へと指を入れた。  ビクンッとyoshiが反応するが、止めようとしない。  豊川も指を2本に増やし奥まで入れた。  yoshiが一番感じる場所を激しく刺激する。  「んっ、」 咥えたyoshiが息を漏らす。  豊川は身体を倒すとyoshiの背中を舐める。  「んっー」 ぴくんぴくんと身体を震わせるyoshi。  豊川はもう片方の手を伸ばしyoshiのモノを掴む。 背中とアナルの刺激で既に膨張しているyoshiのモノをしごき出すと、  「んっ、やっ」 咥えてたモノを口から出した。  豊川はすぐさまyoshiの身体を押し倒すと逃げられない内に挿入する。  「逆転だな」 腰を動かしながら優越感に浸る豊川。  「卑怯者!折角いかせてあげようと思ったのに」 キッと睨むyoshi。  それがまた可愛くてたまらない。  「ありがとう。でも、私は嘉樹の中で感じたいし、抱いてるだけで幸せなんだよ。嘉樹が腕の中で抱かれて気持ち良さそうな顔を見るのが一番の幸せなんだから」 豊川はそう言って優しく微笑む。  「俺ん中に突っ込みながらそんなクサい台詞良く言えるね」 まだ拗ねているyoshiは悪態をつく。  「でも、気持ち良さそうだよ。息が荒い」 「う、うるせえ気持ち良くなって悪いか!」 「悪くない」 そう言うと豊川は激しく腰を動かした。 ****** ビルの入り口。アキはソワソワしながら何度も腕時計を見る。 「嘉樹くん…今日遅い」 ボソッと呟く。  何時もならyoshiが来ている時間なのに、まだ彼の姿が見えない。  夕べ…………お持ち帰りし損なったけど、会話出来るネタがある。  夕べ楽しかったね。また行こう!とか?  へへっ、 ちょっとにやけてしまう。  寝顔可愛かったし、唇も触れた。  柔らかい感触はまだ残っている。  「アキ、遅刻するぞ」 ポンと肩を叩かれ、ドキンッと胸が弾む。  期待して振り向く。  「なんだあーっ~佐久間さんか」 そこに居たのは佐久間で、ガックリと肩を落とす。  「なんかムカつくな、その言い方」 ムッとする佐久間。  「あ、いや、すみません。おはようございます」 謝罪も兼ねて深々と頭を下げる。  「誰待ってんだよ?」 「あ~、いや、別に……ははっ、遅刻しますよね」 何だか不純な動機を見透かされてそうでアキは誤魔化しながらビル内へ入る。  エレベーターのボタンを押していると、  「夕べ、嘉樹くんをお持ち帰りし損ねたんだろ?」 佐久間の言葉は心臓が止まりそうなくらいに驚くものだった。  「いや、全然?お持ち帰り?何で?」 めちゃくちゃ挙動不審なのにアキはしらを切る。 「今朝、社長から電話があってさ夕べ、嘉樹くんと飲んでホテル手前で阻止されたんだろ?」 あはははっ、俺クビになる?  「まあ、俺の推測。社長は、あの辺りは物騒だから歩くなってお前に伝えろってしか言われてない」 ニッコリ笑う佐久間。  ば、バレてんの佐久間さんには?  「あの辺りラブホあるもんな。社長が嘉樹くん拾った側にはラブホに行く道しかないんだよなあ。社長は知らないみたいだけど?駅もないしね」 「ち、ちが!嘉樹くんがタクシーの中で吐きそうだって言うから停めて貰ったのがあの場所だったんだよ!たまたま、たまたまなんです」 アキは必死に弁解する。 「そう言う事にしてやる………それにしてもアキってソッチだったんだな。」 丁度、エレベーターが来て佐久間とアキは乗り込む。

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