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愛の重さ 5話

拓海の手を掴み、自分の股間へと持っていく真鍋。 「拓海、フェラしろよ」 命令口調で言われ拓海は跪く。 ファスナーを下ろし、真鍋の陰茎を中から取り出すとそのまま口にくわえる。 「んっ……拓海」 真鍋は拓海にされる行為で息が乱れている。 「うまいよ……いい子だ」 真鍋は拓海の頭を撫でる。 どうして、 どうして俺は拒否しないのだろう? 断る事も出来るのに。 ◆◆◆◆ ピンポーンっとチャイムが聞こえてきた。  ルームサービス?  早くないか?  拓海がそう思っていたら「拓海、ちょっと待ってろ」真鍋は自ら拓海の口から自分の陰茎を抜き、対応に出た。 ルームサービスだと思っていたのに、中へ入って来たのはスーツ姿の男性。  30代後半くらいで、高そうなスーツを着ている。 「早かったな」 真鍋は男性を笑顔で迎え入れ、拓海は2人をどういう関係かを想像しながら見ていた。 「楽しみだったからね」 男性は笑顔で拓海を見た。 「こんばんは拓海くん。今夜は凄く楽しい夜にしようね」 と近付いてきた。  楽しい夜?  「誰?」 怪訝そうな顔で拓海は男性を見る。 「あれ?聞いてない?」 男性は真鍋をチラリと見た。  「警戒されると困るから、まだ言ってないんだよ」 真鍋の言葉と見知らぬ男性の登場で何となく状況を把握できそうな拓海。 「拓海、彼はね、議員をやっててね。相模さんだ。」 真鍋は男性を相模と呼んだ。  とりあえず拓海は軽く会釈する。 「実は………事務所が今、ちょっと大変なんだ。HIROTOの事もあったし………、で、相模さんがね援助金を出してくれて」 その先は聞かなくても想像はついた。 いわゆる売られたという事。 「もう、分かるよね拓海くん。子供じゃないし」 相模は拓海の肩に手を置いた。  そう、 今からこの男に抱かれるのだ。 拓海は真鍋を睨む。 「拓海、相模さんはお前のファンなんだそうだ」 「ずっとファンだったよ。だから今夜は楽しみだった」 相模はそう言うと拓海をいきなり肩に担ぐとベッドへと乱暴に下ろした。 ギシッとベッドがきしみ、スプリングの反発の力によって拓海の身体が跳ねる。 「拒否権ってないんだ?」 拓海は真鍋と相模を交互に見る。 「ないよ。君がここに来た時点でOKと判断したから」 相模は上着を脱いでネクタイを緩める。 「もし、暴れるなら拘束しても良いけど?そっちが好きならだけどね」 相模はベッドへと座り、拓海を引き寄せた。 身体を抱きしめられる。 「拓海くん、結構筋肉質なんだね」 服の上から身体を触られ、ゾクッと嫌悪感を感じた。 着ているシャツをずらされ、そして、首筋を舐めて来る相模。 「撮影に影響があるから見える所にキスマークはつけないでくれないか?」 ベッドの側に来た真鍋が注意する。 「社長……」 助けてくれはしない真鍋を睨む。 愛してると抱かれる度に言っていた真鍋。 その愛してるは愛情の愛してるじゃない事くらい分かっていた筈なのに。 こんな風に別の男に身体を提供させるくらいな存分。 商品価値さえも、きっとない。 「拓海、今夜は2人で交互に愛してあげるから」 真鍋もベッドへ乗ると拓海を倒し両手を押さえた。 嫌だと抵抗しても無駄。 殴られるよりもやり過ごす方がいいのだろうか? いつも、やっている行為をされるだけ。 我慢すれば良いだけ。 仰向けにされた拓海に相模が体重をかけて覆い被さってくる。 「拓海くん………たくさん、いかせてあげるね」 相模は乱暴にシャツをはだけさせた。 「綺麗な身体だ」 相模は首筋から順に舌を這わしてゆく。 ヌルヌルとした感触。 「っ………」 気持ち悪い。 ******** yoshiが眠るベッドに近づく音。 髪をふわりと撫でる手。 「yoshi」 名前を呼びながら、ナオはyoshiの頭を撫でている。 豊川が出て行くのが分かったナオは、寝室へ来たのだ。

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