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愛の重さ 9話
いつから彼は起きていた?
いや、起きないのがおかしいかも知れない。激しく弄っていたのだから。
「ナオならいいよ。…………やりたいようにして」
yoshiはナオを見上げて言葉にする。彼を黙って見下ろすナオ。
彼は自分が言っている意味を理解しているのだろうか?
まだ酔っている?
「yoshi……どういう意味?」
きっと何かの勘違いで気が動転しているのかも知れないと思ったので聞いてみる。
「さっき………の続き。セックス途中だった…………抱いて……いいよ?」
ナオを見つめるyoshi。
抱いていいって……本気なのだろうか?
「いつから起きてた?」
「キスされて……」
初めから? じゃあ、俺の気持ちも?ナオは一瞬目の前が真っ暗になる。気持ちも聞かれていたのか……。
「寝た振り?悪趣味だねyoshi」
「ごめんなさい。タイミングが分からなくて」
「俺の気持ちも知られてしまったわけか……」
こんな形では知られたくなかったのが本音。
「知ってた」
「えっ?」
yoshiの言葉にナオは硬直する。
「ナオの気持ち、気付いてた」
「……………いつから?」
声が震えている事に自分も気付いた。
「もう、ずっと前から、知ってたのにごめんねナオ。俺は気付かない振りしてた。だってナオは家族だから、俺にとっては大事な家族だから………ナオの気持ちにはこたえられなくて、でも、失いたくない。だから気付かない振りしてた」
yoshiはもう泣きそうで、
「離れていくのが怖かった。もう、俺にはナオしかいないのに………恋愛感情が絡んでしまったらいつかは別れくるかも知れない、そう考えたら怖くて」
yoshiは上手く言葉に出来ないもどかしさを感じていた。
ナオは家族。失いたくない家族。
「家族………か。でも、身体は許すんだ?」
「ナオがそうしたいなら。でも、俺はタケルが好きだから……だから……」
yoshiの声も震えていて、瞳は少し潤んでいる。
「俺が一番欲しい心はあげれない?yoshi、君は凄く残酷だね」
責めるようなナオの瞳。 聞きたくない気持ちと現実。yoshiの言葉は鋭い刃のように心を切り裂く。豊川が好き……ずっと側に居て守ってきた自分より。後から出会った彼の父親と年齢が同じ男に心も身体も取られてしまった辛い現実。
「ごめ、ごめんなさい。でも、ナオにしてあげれる事何もなくて……」
本当に残酷な現実。
それで、理性のタガが外れた気がした。
ナオは抵抗しないyoshiの身体に手のひらで弄り始めた。
滑らかな肌が手のひらから伝わる。
yoshiの顔に自分の顔を近づけても交わす事はしない。ナオはそのままキスをする。
やわらかい唇へぐっと自分の唇を押し付け口内へ舌を侵入させた。キスはしたけれど、起きている彼にディープキスをするのは初めてだ。
初めての事で嬉しい事なのに……凄く悲しい。
yoshiは嫌がる素振りは見せずにそれどころか絡ませてくるのだ。互いの唾液が絡み、くちゅくちゅと音か部屋に響く。
何度も角度を変えキスをしても、yoshiはされるがまま。
ナオはキスを止め、次は耳たぶを軽く甘噛した。
「んんっ、」
甘い声を漏らす彼。
分かってる?このままだと、僕に犯されるんだよ?心の中でyoshiに話かける。
耳たぶから首筋へと舌を這わす。
「あんっ、」
荒い息で喘ぐ声。
何で……こんなに、この子は馬鹿なのだろう?
途中で止めると思っているのか?
止めるわけがない!!!
さっきもしゃぶった乳首を口にふくむ。口内で舌を使い乳首を弄る。
「あっ、……はあ、……んっ、」
ピクピクと身体が動くyoshi。息もだいぶ荒くなってきている。
泣いて止めてと言ってほしい。自分を止めてほしいのに。反応を見せるyoshi。
本当に抱くよ?と心で呟く。
「好きにして良いんだよね?じゃあ、お望み通りに、でも豊川さんみたいに優しくしないから」
思いを言葉にしたナオ。
yoshiは頷く。
本当にこの子は馬鹿だ!!!
ナオは、「じゃあ、両脚開いてみせてよ?」とわざと意地悪を言う。
潤んだ瞳でナオを見つめるyoshiは嫌がるどころか、両脚を開いた。
「脚を自分で持って」
ナオの命令に素直に従うyoshi。
「穴を弄って見せてよ……そして、僕を誘って……」
コレでもか?って恥ずかしいだろう仕草と言葉を言わさせようとする。
どうする?yoshi?
「ナオ……きて、抱いて……気が済むまで抱いていいから」
yoshiはナオを見つめ、自分のアナルへ指を持っていくと言われた通りに中へ突っ込み弄りながらに言葉にした。
本当にするとは思わなかったナオは驚きながら色気ある彼の仕草に見入ってしまった。
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