181 / 275

強さ 3話

「何言って……?」 聞き返す豊川にギュッと抱き付くyoshi。 「嘉樹の体調が心配なだけだよ?嫌いになるわけないだろ?」 「何も思わなかった?ナオとやろうとした事……………ヤキモチ妬かないの?」 思わないわけがない。 キスだけにするつもりがyoshiをいかせたのは嫉妬心から。 点々とあるキスマークに嫉妬したから。 「思わないわけがないだろ?本当は誰にも触れさせたくないし、見せたくない。大事に部屋に閉じ込めておきたい……………どこまでされたか考えるだけで嫉妬で狂いそうになるよ」 豊川はyoshiと目を合わせ「嘉樹の事、大事にしたい……それだけだよ」とそう言った。  「俺はいつも不安なんだ………タケルは大人で格好良くて地位も名誉もある。そんな人が俺みたいな子供をずっと愛してくれるのかな?って、誰かにとられちゃうんじゃないかって………いなくなるんじゃないかって」 豊川はポロポロを涙を流すyoshiの頬に何度もキスをする。  「それは私も同じだよ、嘉樹は若くて綺麗で才能もある。私はもうオジサンで、いつ嘉樹に愛想尽かされてしまうかって不安でたまらない。若い誰かに持っていかれるんじゃないかって」 豊川は指先でyoshiの涙を拭う。 「タケル以外……好きになんないもん」 「じゃあ私の気持ちも分かるだろ?嘉樹以外好きにならない」 yoshiはさらに豊川に抱きつき、キスをした。 「たける……すきっ、大好き」 そう言いながら抱きつくyoshiが凄く愛しくて、抱きしめられずにはいられない。  「やばい、勃ってきただろ?仕事なのに!この小悪魔め」 豊川は冗談っぽく笑いかける。 「だから、しようって言ったのに」 「お預けになるなあ。熱下がったら覚悟しとけよ嘉樹」 豊川はキスを沢山しながらに言う。  「でも、これだけは約束して欲しい」 豊川は真顔になる。 「なに?」 大きな瞳で不安そうな顔をしながら豊川を見るyoshi。 「思ってる事は全部、私に言う事。不安も辛い事も嘉樹が感じている事を私にも分けて欲しい。嘉樹を支えるだけの強さは持ってるつもりだよ」 その言葉でyoshiはまた大粒の涙を零した。 「全く、泣き虫の甘えん坊だな嘉樹は」 豊川は優しく微笑むと強くyoshiを抱きしめる。 「泣き虫だもん………甘えただもん……タケルにだけだもん…」 「うん。そうして欲しいよ」 こんなにも人を愛したのは初めてかも知れない。 yoshiを好きになる度に強くなれる。 彼を守りたい。 「たける」 「ん?」 「めっちゃ勃ってるけど?俺に当たってるよ」 yoshiはクスクス笑う。 「あー、もう!仕方ないだろ!ムラムラきてんのを我慢してるんだから」 ちょっと切れ気味な豊川にyoshiは、熱くなっているソコに手を伸ばす。 「こらっ、やめなさい」 「嫌、…………たける。愛してる」 yoshiは豊川の唇を塞いだ。 ヌルリと舌を絡ませながら豊川のスラックスのファスナーを降ろすと手を中に入れる。 「よし……っき、」 止めさせようとするが、yoshiの手が気持ち良くて抵抗するのを止めてしまった。 「はあっ…………あっ、よしきっ」 yoshiの手が豊川の陰茎を素早くしごき、ずっと我慢していた感情が止まらなくなる。  「たける、いきそうだね」 yoshiは手を早める。  「あっ………くっ、………あっ」 豊川は身体をブルッと震わせ、イッてしまった。 「タケルのイク時の顔、めっちゃエロくて好き」 自分をいかせた小悪魔がニコッと笑う。 「全く………治ったらお仕置きだからな」 豊川は息を整えながらに言う。 「だって、勃ったままじゃ辛いじゃん」 「確かになっ」 豊川は小悪魔にまたキスを繰り返す。

ともだちにシェアしよう!