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存在 12話
病み上がりに無理させたかな?なんて罪悪感がチラつく。
まだ自分はイッていないけど、腕の中荒く息を吐いて大人しいyoshiに無理させたくない。
豊川はyoshiの中から自分のを抜こうとする。
「や、抜いちゃやだ」
yoshiはそう言って身体を起こす。
「タケルがまだイッてない」
湯船の熱とイッたばかりの身体の熱で赤らむ頬。乱れた息を調えている姿に欲情しそうだ。
「そんな可愛い事いうと壊すくらいに激しく抱くぞ?」
yoshiの熱い頬に手をあてる。
「いいよ。タケルになら壊されたい」
yoshiは豊川に顔を近付けて唇を奪う。
キスをしながらyoshiは身体を動かす。
「んっ…」
動く度に声が漏れるyoshi。
豊川は彼の頭に手をあて、角度を変えさせて何度も、何度も、キスを繰り返す。
チャプンと、動く度に聞こえる水音と、2人の荒い息づかい。
yoshiの腰の動きが早くなると水音もしぶきもは大きくなる。
「よし…き、」
豊川はyoshiの腰を持ちまた、激しく揺さぶる。
「あっ、たける…はげしっ」
激しくなる行為はyoshiをまた射精させ、豊川もyoshiの中に射精させた。
はあっ…はあっ、 互いの吐く荒い息。
「たける、気持ち良かった?」
自分だけ2回もイッた罪悪感なのかyoshiは不安げだ。
「もちろん、次はベッドで第2ラウンドな」
ニヤリと笑う豊川。
「タケル、エロすぎ」
「嘉樹には負けるよ。挑発してくるくせに先にイッただろ?」
「うっ、だって…タケルのデカいし、激しいから」
指摘され言い訳するyoshiは可愛い。
「いつだってあげるよ。嘉樹が満足するまで」
豊川はyoshiをぎゅっと抱きしめた。
「エロいって!」
yoshiは真っ赤になり反論。
「じゃあ、身体洗ってやるからバスタブから出て」
豊川はひょいとyoshiを持ち上げて自分のを抜くとドロリと流れる自分の白い精液。
*****
ドライヤーでyoshiの髪を乾かしていると、彼がウトウトしだす。
「眠いのか?」
「んっ」
目を閉じたままに返事を返す。小さい子供みたいだ。
「おいで」
ドライヤーを止めてyoshiの頭を撫でると彼はすぐに抱き付いてきた。
抱き上げる頃にはスイッチが切れたみたいに眠ってしまった彼。ベッドへ寝かせ、豊川も一緒にシーツにくるまる。
抱きしめた体温はふと、幼い彼を思い出させた。
こんな風にベッドで抱き締めて眠るなんてあの頃は思いもしなかったのに。
******
「お父さんおかえり」
光一が玄関のドアを開けると、智也が走ってきた。
「まだ起きてたのか?」
光一は靴を脱ぎながら智也の頭を撫でる。
「まだ10時だよ」
「もう10時だよ。おいで」
智也を片手で軽々抱き上げた。
「あら?今日は遅くなるんじゃなかった?」
奧から妻が顔を出す。
「ロケが早く終わったんだ」
「夕飯……食べてきた?食べてないなら」
「大丈夫、食べてきたよ」
作らないのを知っている光一はそう答えた。
「そう?食べてないなら作ろうと思っていたけど…」
「はい?」
光一は思わず聞き返してしまった。
「だから、作ろうかな?って。でも、食べてきたなら良いわね」
そう言って彼女は微笑むとキッチンへと戻って行った。
「お父さん、一緒に寝よ」
智也に催促されて光一は子供部屋へと行く。智也をベッドへと降ろす。
「お父さんと寝るの久しぶりだね」
ニコッと嬉しそうに笑う智也。
智也の相手しろよ。と言ったyoshiのおかげで智也は凄く嬉しそうに笑ってくれる。
子供で居てくれるのは短い。もっと、コミュニケーションを取るべきだな。そう思う。
智也にも寂しい思いさせてしまう。
それと同時にyoshiの事も考えてしまう。
もっと器用ならどんなに良いか。
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