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存在 13話
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智也を寝かしつけて、水分補給にキッチンへ行くと拓也に出くわした。時間はすでに深夜過ぎている。
「まだ起きてたのか?」
拓也に声を掛けた。どうやら彼も飲み物を取りに来たみたいだ。
「もう寝るよ」
光一とすれ違い。3歩進んだ所で拓也は振り返り「ねえ、嘉樹と上手くやってんの?時間取れたらアイツとコミュニケーション取った方がいいんじゃね?」と言った。
これは拓也の本音。
血の繋がらない子供が待つ家へ戻るよりも血の繋がった子供を大事にした方が良いに決まっている。
智也だって…きっと父親は違う。 あの女ならやりかねない。
父親が違う子供を良く平気で産めたものだと感心さえしてしまう。
それに、自分が光一の息子じゃないと言ったあの日から白々しく母親を演じ始めた。
きっと離婚した時に不利にならないようにだろう。
でも、今更だ。 嘘がバレてからじゃ手遅れなのに。
慰謝料すら取れないだろう。 光一の財産目当てな事くらい分かる。
彼が築き上げた財産は貰う権利など自分達になく、嘉樹にだけあるのだから。
「嘉樹が時間は自分で作って智也達と一緒に居てやれって」
アイツ、バカだな。 なんて拓也は思った。
自分から父親を奪い、幸せを奪った家族の元へ行けだなんてさ。 でも、彼は知らない。
光一の記憶もない。 それは不幸だ。
ずっと一緒に居たらそんな事はなかった。
自分も智也も光一と出会わなくても産まれていたのに。大人は子供よりバカだ。
「ね、スマイルって曲知ってる?」
拓也は話題を変える。
「スマイル?」
主語がない突然の会話に光一はキョトン。
「嘉樹が歌ってたんだ。本人は曲名しか知らなくて、誰が歌っているのか分からないから大人に聞いてみろって」
嘉樹が歌ってた?
スマイル…って、まさか…、 心臓が速く脈を打ち始める。
「拓也、どんなのだったか歌えるか?」
「あ、え~と、」
拓也が思いだしながら歌う曲は紛れもなく自分が作った歌だった。
嘉樹……覚えてたんだ。
そっか、覚えていてくれてたんだ。
光一は泣きそうになるのを我慢した。
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ふと、目を覚ましたyoshi。ぎゅっと豊川に抱きしめられた感触と温もり。
そして彼の寝息が聞こえている。少し身体を動かして、頭も上げた。
視界に入るのは豊川の寝顔。
前髪を下ろした彼は若くて、ずっと前に出会った事があるような感覚に襲われる。
可愛い。寝顔を見てつい、顔がほころぶ。ずっと見てたいな。顔を近付けて唇スレスレで止まる。
すると、お尻に違和感。
履いているズボンの上からお尻を撫でられている。
「タケル、寝たふり?」
そう言うと薄目を開けてニヤリと笑う豊川。
「いつから起きてたんだよ?」
「もぞもぞ動くからだ」
豊川はそう言うとyoshiの身体を抱き寄せて組み敷いた。上に乗ると豊川は首筋に舌を這わす。
「んんっ」
首筋を這う舌は頬へと移り、yoshiの唇を軽く舐める。
「たける」
yoshiは豊川首筋に両手を絡めて彼の名前を呼ぶ。それに応えるように豊川はキスをyoshiに落とす。何度しても、豊川のキスは幸せを感じさせてくれる。
絡まる舌を受け入れながらyoshiは豊川に着ている物を脱がされていく。
繰り返すキスの合間、
「タケル、仕事大丈夫?」
なんて、一応聞いてみる。
「どうした?やりたくないのか?」
脱がす手を止める豊川。
「違うよ、朝早いんじゃないかなあっ……んっ」
言い終わらないうちに豊川に耳を舐められる。
軽く噛んだり口に含んで吸ったり、その度にyoshiの息が乱れていく。
豊川の手は身体を弄って、次第に下へと伸びる。
「あっ、…たける、待って」
下着ごと脱がされるのをyoshiは止めた。
「だめ、待てない」
豊川はカリッと軽く乳首を噛む。
「あんっ」
yoshiはピクンと身体を反応させ、声を出す。
チュクチュクと唾液が絡む音と一緒にソコを吸われる。
生暖かくてヌルリとした彼の舌はyoshiの気持ち良い場所を良く知っていて、声を我慢できないくらいに刺激を繰り返す。
「んっ、ああっ、たける……ま、待って」
喘ぎ声混じりにyoshiは豊川の頭を抱き込む。
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