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存在 14話
まだ愛撫だけなのに気持ち良くて勝手に腰が動く。
「言ってる事と行動が違うな。身体の方が正直だ」
豊川はクスリッと笑い、下着の中へと手を入れた。
「やあっ、まっ……て、」
豊川は熱く興奮したyoshiの陰茎を大きな手のひらでシッカリと握るとビクンビクンと熱く波打つyoshiのソレは待てないように感じる。
「素直になりなさい嘉樹。気持ち良くしてあげるから」
乳首を吸われ、手で陰茎を弄られyoshiは素直になりたいのだが「や、待って…たける、俺がしたいっ」と乱れる息を整えながら言葉にする。
「だから、してるだろ?」
豊川は首筋から鎖骨を舌先で舐めていく。
「んんっ、ちがう…俺がたけるを気持ち良くしたいの!」
「今度して貰うから今はいい子にして感じてろ」
豊川は構わず続ける。
こんなに可愛いく感じるyoshiをそう簡単に止めてしまいたくない。
「やだっ、俺もしたい!タケルが欲しいの!」
yoshiは両手で豊川の身体をようやく押しのけた。
「タケル、仕事だし、さっきも俺が先にイッたから、だから…気持ち良くしたい」
そう言ってyoshiは豊川の下から抜け出す。
「なるほど……」
豊川はyoshiの頭を撫で、
「じゃあ、頼もうかな?」
とyoshiに軽くキスをする。
「じゃあ、俺が上ね」
yoshiは豊川の身体を押し倒して上に乗る。豊川を見下ろして、彼の着ている物を脱がして行く。
ドキドキする。
豊川の大人の身体。
綺麗な鎖骨を指先で撫でる。
「嘉樹、全部脱いで見せて…」
豊川はyoshiの手を掴んで指を絡めた。
「じゃあ、手を離してくれないと脱げない」
yoshiは微笑むと、豊川にキスをする。
指をきつく絡ませあって、何度もキスを繰り返す。
くちゅ、…唇を離す時に絡めた唾液の音がもれる。
「今日はさ、その…タケルを抱いていい?」
照れた顔をして改まるyoshiに豊川は顔を緩める。
「だから上に居るんだろ?」
「そうじゃなくて…その、タケルの中に挿れてもいい?」
「えっ?」
豊川はyoshiの言葉に思わず聞き返した。
「でも、嫌なら…我慢するけど。ダメ?」
首を傾げて豊川を見つめるyoshi。 お願いする時の顔に弱い豊川。
ダメ?なんて可愛くお願いされたら、嫌なんて言えない……
でも、タチばっかだったし、しかもyoshiに抱かれるとか……、
「タケル、何とか言ってよ」
沈黙が続き、yoshiは不安になる。
「俺だって男だし、好きな人を抱きたいとか思う……………」
yoshiは言いかけて俯くと、繋いでいる手を力強く握りしめた。
「だーめっ」
却下されたyoshiは膨れっ面になり、
「何だよ、タケルの意地悪!もういい!」
と怒った。
豊川は身体を起こすと、起こるyoshiの頭を撫でると、
「用意もしてないのに出来ないだろ?」
と微笑む。
「えっ?それって?」
「とりあえず風呂入り直すから降りろ」
「いいの?」
yoshiは豊川の顔を見つめて確認する。改めて聞かれたら恥ずかしい。
「ダメなら用意はしないだろ?嘉樹はベッドで待ってろ」
豊川はyoshiの身体を退かすとベッドから降りる。
マジ?
マジで?
yoshiは豊川の背中を見つめながらドキドキと心拍数が上がっていくのを感じた。
自分で言い出した事なのにとんでも無い事を言ったんじゃないかって…………、勢いもあるけど、呆気なく良いよと言われて拍子抜けして、冷静に戻れた。
大人で経験豊富な彼を満足させる事が出来るのだろうか?
経験豊富………、
その言葉を頭に浮かべて、自分は経験が少ない事と、経験を重ねた豊川の相手が気になった。
自分を抱く豊川のテクニック………、 やばいくらいに上手い。
初めての時だって痛みよりも快楽が先に来て何度もイッた。それくらいに上手い。
過去の相手にヤキモチを妬きそうになるのを我慢。
だって、今は自分だけだから。
過去よりも未来だよ。それよりもタケルを満足させなきゃ!
yoshiは頭でイメトレしてみる事にした。
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