265 / 275
ボーダーライン 2話
ジワジワ来る快感。
「あんっ……はあっ……」
豊川のモノが快感をくれる。
yoshiは腰をくねらせながら受け入れていく。
艶っぽい息を吐き自分の上で妖艶に動くyoshiの姿にそそられる。性欲は底無しになりそうだ。
彼の腰を持ち前後に動かす。
「やっ……あっ、たけ……だめ、まだ、動かしちゃ……」
ゆっくりと味わいたかった。
動かされるとゾクゾクと背中がなり、快楽に支配されていくから。
そうなったら我慢できない。
いつも先にイッてしまうのを気にしていた。
「私が我慢の限界なんだよ、嘉樹の中に早く出したい」
「……タケル、限界なの?」
珍しい……と思った。いつも、余裕なのに。
「こんな可愛い姿を見せられたんじゃな」
「んっ……制服って……すごい威力……あっ、」
ガンガン揺らされる。
「まっ、激しいってば」
待って!と静止を聞いてくれない豊川は、
「嘉樹、四つん這いになれ」
と身体を反転させる。
その場に手をつき四つん這いになるyoshi。
すぐにズンっ!!と後ろに刺激がきた。
「ああっ!!」
いつもより声がでる。
自分も興奮しているのかも知れないとyoshiも感じていた。
恋人の着ていた制服を着て、実家の彼の部屋でセックスをする。
興奮しないわけがない。
ベッドから少し離れた場所に全身鏡が見えた。
その自分の姿が映っている。
激しく突かれ、しなる身体。
ギシギシときしむ音を出すベッド。
すげえ、なんかエロい動画みたいだ。
「本当……、生徒を犯してる先生みたいだ……」
yoshiの感想。
「なに?鏡に気付いた?わざとだよ?」
豊川の方からはyoshiと自分が重なっているのが映っている。
「エロ教師……」
「ほら、集中して藤城くん?先生を満足させなさい」
軽く尻を叩く。
豊川は後ろから激しく突きまくり、yoshiが先に果てた。
そして、豊川もいつもより早くyoshiの中で果てた。
ハァハァ息を吐くyoshiを引き寄せる。
「わるい、いつもより早くイッた」
「タケルはそのくらいがちょうどいいんだよ……」
yoshiは豊川の膝の上に跨り、だきつく。
「中、洗わないとな」
そう言って、yoshiの後ろをいじりだす。
「ちょ、イッたばっかりでやめて!」
「どうせシーツは洗うし、かまわない」
「俺がかまうの!!」
yoshiは豊川から離れると、ベッドから降りるがいつもより、激しかったみたいで両足がガクガク震えて立てない。
「ほら、おいで、もう少しイチャつこう」
yoshiを呼ぶが、
「タケルのせいで立てないの!それに自分の精子でベタベタなシーツの上はやだ!!」
拗ねてしまった。
「藤城くんはやはりまだ子供らしいな」
クスクス笑うと豊川もベッドから降りる。
「じゃあ、お風呂連れていってあげるよ」
「まって、制服脱ぐから」
yoshiは制服を脱ぎ素っ裸になった。
「制服も似合うけど、素っ裸の方がいいな嘉樹は」
「エロ教師」
「制服は嘉樹にあげるよ」
「ほんと?……あ、これ着せてやるつもり?」
「結構気に入ったシチュエーションだよ、先生と生徒」
「俺も嫌いじゃない。タケルが早くイクから」
yoshiはニヤりと笑うと豊川に両手を伸ばして、抱き上げてもらう。
◆◆◆◆
「タケルが先生だったら何を教えてた?」
湯船に豊川と2人ゆっくり浸かっている。
もちろん、豊川の膝の上にyoshiはいる。
「科学」
「えっ?意外!音楽かと思った」
「冗談だよ。英語の先生」
「もう~、冗談かよ」
「英語なら嘉樹は満点だな。指導室でご褒美あげられるな」
「なにそれ?まだ続いてたの、そのプレイ?」
クスクス笑うyoshi。
「嘉樹は大学戻らないのか?」
「戻らないよ。アメリカだし、戻ったらタケルと離れちゃうもん」
「こっちの大学に行けばいいのに」
「やだ、日本の大学高いじゃん、そんな金ない」
「私が出す」
「だめ!!言うと思ったけどさ、いいの、大学は行かなくても!それともタケルは自分の恋人は大卒じゃなきゃダメとか言うの?」
「言わないよ。ただ、学ぶ事は大事だろ?何かの理由で諦めているなら助けたいだけだよ」
豊川はyoshiの頭を撫でる。
「嘉樹は何に成りたかったんだ?」
「わかんない……ナオが大学行って欲しいって言うから行っただけだもん……おれ、わかんないんだ。将来とか見えない。友達は高校生くらいから将来は何になりたいとか話してたけど……俺は」
yoshiは豊川の首筋に顔を寄せる。
将来なんてわかんない。俺は生きてていいの?
どう生きたらいい?
「俺は?なに?」
頭を撫でながら聞く豊川。
「言ったらタケル怒るもん……ううん、哀しい顔する」
その言葉で何を言いたいのか想像がつく。
「怒らないし、哀しい顔なんてしないよ?なに?言ってごらん?」
豊川は安心させるようにyoshiを抱きしめる。
「生きてていいの?って……お父さんから人生奪ったの俺なのにって」
震えを誤魔化すように豊川に首筋に両手を回した。
「いいよ。生きてて……お父さんの人生は誰にも奪われていない。聞いたことない?人は産まれてくる時に神様に産まれ落ちた後の人生を聞くんだ。……何歳まで生きるのかもその時聞く。誰に出会い、どんな人生かを聞いて選ぶのは自分。お父さんは嘉樹に出逢う事を聞いて、選んで産まれてきたんだと思うよ。それくらいに君に会いたかったんだ。たとえ、過ごす時間が短くてもさ」
その言葉にyoshiの身体が震えて、鼻をすする音が聞こえてきた。
泣いているんだとわかる。
「それくらい、お父さんは嘉樹を好きで、側で見ていたくて……愛していたんだと思うよ?」
豊川はyoshiを力いっぱい抱きしめる。
yoshiも豊川にしがみつくように抱きついてきた。
「そうかな?」
小さく消えそうな声。
「顔上げて」
そう言ってもyoshiは首を振るだけ。
「ほら、私をみて」
豊川は無理矢理、顔を上げさせる。
大きな瞳は涙で濡れていて、頬を涙が伝っていた。
その涙にキスするように豊川は頬に唇をあてる。
そして、額や瞼にもキスをした。
「泣いてる顔も魅力的だね君は」
そう言ってコツンとyoshiの額に自分の額をくっつける。
「生きていく理由が見つからないなら、私の為に生きてほしい。私は君が居ないともうダメなんたよ。嘉樹無しでは生きていけない」
「………それ、ほんと?」
「うん……愛しているよ嘉樹」
「なんか、プロポーズみたい」
「そうだな……」
「俺もタケルが居ないとだめ。タケルしかいらない。タケルから離れたくない」
「じゃあ、私の為に生きてくれる?」
「うん」
「いつでも泣いていいけど、我慢はするな。」
「うん、タケル大好き」
「私もだよ。キスして」
そう言われyoshiは豊川にキスをする。
ともだちにシェアしよう!