42 / 275

ワガママ 5話

「あっ、あっ…や…」  豊川が彼の乳首を弄ぶ度に可愛い声が聞けた。  白い肌。  まだ胸とヘソの辺りしか見ていないが、十分に感じれる彼の透明感がある肌は女性よりも滑らかで綺麗だ。  舌でヘソまで一直線でなぞるとyoshiは身体を大きく跳ねらせて感じている。  「とよ…かわ…さんっ」 yoshiの手が豊川を捜すようにさ迷う。  「タケルだ。二人の時はタケルと呼べ」  豊川の顔が耳元に戻り、そう言われた。  「たける…?さん…」 豊川を見つけて嬉しいと言わんばかりにyoshiは彼の首筋に両手を回した。  また激しいキスをしながら豊川の手がyoshiの下半身へと動いた。  ベルトを外し、ジーンズのボタンを開け、ファスナーを下ろした。  下着の上に豊川は手を置いた。  彼の中心部はまだ柔らかい。  感じさせ方がまだ足りないのかと、下着の中へ手を侵入されると、  yoshiがビクンと震え豊川にしがみついてきた。 下着の中で手を動かし、後ろの方へと手を移動させる。  線をなぞるように後ろの割れ目に指を滑らせ、指先に当たる彼の秘密な蕾へと指先を押し込む。  「んっ、やだ!」  yoshiが初めて抵抗を見せた。  豊川をおしのけようとするように首筋に回された手が外され、豊川の身体を押す。  芝居か?  焦らす芝居。  豊川が指を抜くとyoshiはまた首筋に手を回してきた。  やっぱり芝居か?  こうやって相手を興奮させているのか?  豊川は自分の指に唾液をつけ、また後ろの秘穴へと指を入れた。  絞まりが良いソコは男性に身体を売っているとは思えないくらい慣れていない気がする。  『いや、やだ!』  指が中へ入った瞬間にyoshiがまた抵抗を始めた。 もう片方の手で彼を押さえつけ無理矢理唇を押し付け声を出せないようする。  その間も指は奥へ奥へと進み、中を刺激するように激しく動かした。  「んっーーっ、あっ、」  塞いだ口からyoshiの声が漏れ身体が動いている。 窮屈なソコは指1本で苦しそうで、男性なら感じるであろう前立腺を指先で刺激する。  yoshiの身体ががくがくと震え出した。  感じているのだろう。 待って、嫌だ!  後ろに指を挿入され、身体が震えた。 掻き乱される…。  いや、  いやーー、  身体がそう叫んだ瞬間、身体が開放された。  目を開けると豊川から抱き起こされた。  思考回路がフリーズしたパソコンの画面みたいに動かない。  「お前、身体売ってるって嘘だろ」  豊川がそう言いながら乱れたyoshiの服を元に戻す。  「えっ?」  何言ってんの?って軽く聞き返そうとするが言葉が出ない。  「行為途中に震えて泣く奴が身体売れるわけないだろ?」  豊川にそう言われ、初めて泣いている自分に気が付いた。  隣に豊川が座り、抱き寄せられた。  「なんで嘘ついた?」 そう聞かれ、yoshiは、  「う、嘘じゃないもん…」  小さな声で答えた。  「ちゃんと本当の事を話なさい。怒らないから」 豊川に言われ、「話すだけとか……手コキしてやるだけで、満足する人しか相手してない……」と答えた。 「最後までヤッてない?」  コクンと頷く。  それを聞いて豊川は安心した。  そして、無理矢理抱かなくて良かったと思った。 「でも、襲われる事もあるんじゃないか?」  この言葉にyoshiは少し反応した。  もしかしてある?  「ある……部屋を取ってあったり……でも土壇場で逃げれたり、助けを呼んだりしてた」 「バカな子だな、そんな危険犯す事しなきゃ良いだろう?」  「だって、話すだけでお金くれるんだよ?」  確かに、ほんの一瞬で稼げるのなら普通にバイトするよりは良いのだろう。  でも、危険は伴う。  「私が止めなかったらどうした?」  「どうもしない」  yoshiは俯いたまま、  「だってタケルさんは…優しくしてくれるし」 馬鹿なのか?と正直思った。  優しくされたら脚を広げるのか? 「今までだって優しい奴はいただろう?」  yoshiは首を振る。  「タケルさんは他の人とは違う、上手く言えないけど…」 どう違うのだろう?  本当は無理矢理抱きたかったのに?  そんな奴が優しい?  指を挿入して掻き乱されたyoshiが震えたのは感じたからだと思った。  でも小刻みに震える身体は怯えているように感じてyoshiを見た。  彼は震えながら泣いていた。  ああ、そうか初めてなのか?その時確信したのだ。

ともだちにシェアしよう!