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思い出したくない事 9話

興味ないくせに! そうだったかも知れない。 でも、 嘉樹には…興味が芽生えている。 もっと知りたいと思う。 父親らしい事をしてあげれなかった分、これから彼を支え、彼を守りたい。 そして、自分にも興味を持って欲しい。 体調は大丈夫なのかな? 送って行った豊川にyoshiの様子を聞こうと電話を掛ける。 ******* 「シャワー浴びるだろ?」 豊川はマンションに着くと、ガチガチに緊張したyoshiに声をかける。 「う、うん」 声がちょっと裏返り、豊川は可愛さに微笑んでしまう。 今時の女の子でさえ、こんなに緊張しないのに。 豊川はぎゅっと手を握った。 緊張で俯いていたyoshiは手を握られ、顔を上げた。 微笑む豊川にホッとなる。 手を繋いだまま風呂に行く。 豊川はyoshiの着ている服を脱がせ始める。 「た、たける…じ、自分で脱げる」 yoshiは慌てて豊川の手を掴む。 「私が脱がせたいんだ」 そう言って微笑む。 「じゃあ、俺もタケルの服脱がせる」 そう言ってyoshiはネクタイを外す。 ブブブ、  上着に入っているスマホが振動する。 着信は光一。 「誰から?」 yoshiは気になるのか聞いてくる。 「…光一」 「あいつ、邪魔ばっか!出なくて良いんじゃない?」 yoshiはそう言いながらシャツのボタンに手をかける。 豊川はそうだな。と電話を無視して、ポケットにしまうと自分で上着を脱いだ。 お互いに服を脱がせあうのを続ける。 シャツを脱いで上半身裸の豊川を見たyoshiは、彼の筋肉質の身体に見とれた。 40代には見えない身体。 yoshiより体格も良いし背も高い、抱きしめられたら女の子みたいに細いyoshiは腕の中にすっぽりと入る。 「タケルってスタイル良いね」 思わず言葉にした。 「惚れ直したか?」 「うん」 即答のyoshiに顔が緩む。 可愛い過ぎる! ムラムラが止まらず、つい引き寄せるとキスをする。 ビクンと身体を震わせるyoshi。 それさえも性的興奮を呼ぶ。 舌を絡ませながら、彼のジーンズに手をかける。 何度か深いキスをし、唇を離す。 「火照ってるな」 キスを終えたyoshiの顔は赤い。 「全部脱いで」 豊川に促され、yoshiはジーンズと下着を自分で脱いだ。 全裸を見たのは初めてだ。 大事な部分は見て知っているが、改めて何も身につけていない彼を見るのは新鮮で、 そして綺麗だ。 まだ成熟しきってない身体。 少年のあどけなさ。 色白で艶やかな肌。 yoshiが女性ならロリコンとか言われるのかな? でも、男だからショタコンか? なんて思っていると、 「あ、あんま見んな馬鹿!」 と見つめられて恥ずかしいのか先に風呂のドアを開け、中へ逃げた。 やばい!  やばいじゃん!タケルって絶対にチンコでかそう! 俺が入れられるんだよね? だよね? タケル、ガタイ良すぎ!軍人かよ!! シャワー下の壁側に張り付くように想像を膨らませる。 心臓静まれ! ドキドキうるせえ! タケルは落ち着いてるよな。 タケル経験豊富そうだしな。 やっぱ、初めての時はタケルも緊張したのかな? そんな想像の途中、後ろから伸びて来た腕に抱き寄せられた。 「うわっ」 急な出来事にyoshiは驚き声を上げる。 「何考えてたんだ?」 豊川に後ろから抱き締められる。 背中に豊川の肌があたり、体温が伝わる。 意識してしまい、心拍数が上がる。 「凄くドキドキしてるな?」 豊川の大きい手はyoshiの心臓の上にあり、ドキドキが手に伝わっているようだ。 逃げたyoshiを追って、服を全部脱いで中に入れば背中を向け、何か考えている様子のyoshi。 あらためて裸を見ると、腰が細い。 綺麗な背中。 鎖骨が羽根のあとみたいに見えた。 思わず抱き締めた。 抱き締めると震える彼。 か わ い い ん だ よ! 「だって、初めてって言ったじゃん」 精一杯の悪態。

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