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愛情2話
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撮影の用意が出来、yoshiはカメラの前に呼ばれた。
彼が自分の視線の先に立ち、光一はyoshiに魅入ってしまう。
本当に可愛くて、視線が外せない。
「口開いてるぞ」
真横に豊川が来た。
「あ、マジで?」
光一は慌てて口を閉じる。
「なあ、yoshiと何話してたんだよ」
光一は2人が話す姿をジッと見ていたようだ。
「たいした会話じゃないよ」
「その割には嘉樹が笑ってたからさ」
光一は拗ねているように見える。
「何拗ねてんだよ」
「別に、…ただ、豊川には懐いているよな」
「ヤキモチか?」
「フン、別に」
光一はプイっと横を向く。
「子供みたいだな」
豊川はクスクスと笑う。
明らかにヤキモチ。
自分にはあんな風に話してくれない。
羨ましいに決まっているのだが、光一は平気そうな顔を保つ。が、 豊川にはバレていた。
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yoshiは光一と話す豊川を見ていた。
タケル、あんな奴と話してないで、こっち見たら良いのに。
yoshiは豊川と話す光一にヤキモチを妬く。
「嘉樹君、いい?」
佐久間に声を掛けられ我に返るyoshiは急に緊張して来た。
いざ、フラッシュを浴びると緊張でガチガチになる。
「嘉樹君そんなに緊張しなくて良いよ」
シャッターを切る佐久間に声を掛けられても緊張はほぐれない。
豊川は緊張でガチガチなyoshiをハラハラしながら見ている。
もちろん光一も同じ。
「嘉樹を笑わせる為に漫才でもするか?」
なんて豊川に言ってみるが、
「お前1人でやれよ」
と光一の意見は却下された。
yoshiはチラリと豊川を見る。
豊川もyoshiを見ているので目が合う。
豊川の口が動いている。
目をこらして見ると、口元は、
す き だ……と動いていた。
タケル…。
嬉しくて笑顔になる。
「嘉樹君、いいじゃん!」
笑顔を佐久間に誉められた。
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「嘉樹君凄く良い笑顔するんだね。もしかして、彼女の事考えてた?」
メイク直しに来た灯にそう言われyoshiは頷く。
まあ、彼女ではないけれど。
「凄く好きなんだね。」
「うん。好き」
yoshiは即答する。
「本当、君は潔いというか、正直というか…いいね。」
灯は微笑む。
「だって、好きだから」
「そっか…いいなあ。そういうの。羨ましい」
「どうして?灯さんは好きな人居ないの?」
「う……ん、居るけど片思いなんだ」
灯は少し戸惑いながら答える。
「好きって言わないの?」
「言えないかな?」
灯はメイク直しを終え、そう答えると、
「じゃあ、また好きな人の事考えながら頑張って」
yoshiの肩を叩いた。
好きな人。
yoshiは自然に豊川の姿を捜す。
彼と目が合うと、気持ちが通じたみたいで嬉しくて笑顔になる。
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凄く可愛く笑うyoshiを見ながら光一は、商品としての価値が高い事を再確認した。
徹底して彼を商品として扱うか、父親として接するかを悩んだ。
yoshiの中には自分は存在しない。
だったら都合良いんじゃないか?とさえ思った。
「豊川、嘉樹を絶対にこの世界に入れたい」
光一は真っ直ぐにyoshiを見つめたままに言葉にする。
「本人が嫌がっても?」
「嫌がってもだよ。だって、諦めきれないよ」
光一の言葉に豊川は複雑だった。
愛しい存在になってしまった彼にこの世界には入って欲しくはない。
どんなに汚いかを知っているから。
あんなに綺麗な彼をこれ以上汚したくない。
汚すのは自分の手だけでいい。
豊川と目が合う度に可愛く笑う彼を自分だけのものにしたい。
光一にも直にも、
もう誰にも渡さないし、触れられたくない。
それくらいに愛しい。
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