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愛しい人 5話
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なんて、無防備なんだろう?
豊川はソファーで熟睡しているyoshiを見てそう思った。
何時ものように早めに出勤すると、先に男の子が入って行ったよ。と警備員の男性に言われ、 yoshi?と少しニヤニヤと期待しながら社長室のドアを開けた。
見事に熟睡中のyoshiがソファーに横たわっているのだ。
誰かに襲われたらどうするんだ?
足音を立てないように彼に近付く。
寝顔が可愛過ぎる!
童顔なyoshiは寝ていると更に幼くて可愛い。
二十歳には見えない彼。
yoshiを抱く度に罪悪感が芽生えたりもする。
子供に手を出す変態オヤジ。
世間から見たらそうだろう。
でも、抱くと誰よりも妖艶で、色っぽくなるのが不思議だ。
柔らかいyoshiの髪に触れる。
ふわふわな髪。
手は頬に移動し親指で唇をなぞる。
白い肌は性欲をそそる。
ピンク色の柔らかい唇にキスを落とす。
幼稚園の頃に読んでもらった絵本を思い出した。
王子が眠った姫をキスで起こす話。
……そうだな。大事なお姫様かな?
守りたい大事な人。
そんな人は一生現れないと思っていた。
身体だけの相手なら何人も居た。
でも、心から愛しく思った相手はyoshiだけ。
守りたいと思ったのもyoshiだけだ。
豊川はオデコにもキスを落とす。
閉じた瞼にも、頬にも、薄く開いた唇にもう一度キスをして、彼の口内へ舌を挿入させる。
欲情してしまう。
こんなに無防備で、無邪気な顔で眠られたら、手を出したくなるに決まっている。
くちゅ、舌を絡ませる度に音がする。
まだ、yoshiは目を覚まさない。
キスをしたまま、yoshiが着ているシャツのボタンを外していく。
なかなか目を覚まさないyoshi。
寝た振りかな?なんて思ったが、そうではないらしい。
全く…これじゃ1人に出来ない。
いつ、変な野郎に犯されるか分からない。
キスをした後に首筋を舐めていく。
「…んっ、」
初めて反応を示したyoshi。
もっと声が聞きたい。
豊川はジーンズに手をかける。
……んっ、気持ちいい…。yoshiは夢うつつで感じている。
柔らかい何かが首筋に当たり、生暖かいヌルッとした感触がした。
その後に唇に柔らかいモノが押し付けられ、ヌルリとしたモノが口内に入って来た。
「…んっ、」
yoshiは思わず声を出した。
何?
さっきから気持ちいいんだけど?
気持ちいい正体を知りたくて目を開けた。
「おはよう。お姫様」
ニヤリと笑う豊川。
えっ?
あれ?
「たけ…る?」
目の前には豊川。
うん?…えっと、
少し起き上がり、ぼんやりとした顔で豊川を見つめる。
まだ寝ぼけているようなトロンとした瞳。
寝起きのyoshiも凄く可愛い。
「まだ寝ぼけてる?」
豊川は手を伸ばし、yoshiの頬を撫でる。
上着が脱がされているのにもyoshiは気付かないようで、ぼんやりとしたままソファーに座り直した。
まだ眠いのか座ったままでウトウトするyoshi。
か わ い い!
小さい子供がお昼寝する前みたいだ。
思わず、豊川は笑ってしまう。
その声で瞑っていた大きな瞳を開いて上目使いで豊川を見つめる。
何か言いたげに薄く開いた唇。
ヤバい!
今すぐ抱きたい!
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