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愛しい人 10話

豊川との仲を知っていたなら預けない…そう思い直した。  yoshiの心配をちゃんとして甘えたな彼の為に世話してくれる人をちゃんと確保している。 幼い子供ではなく1人で何でも出来る大人なのに、1人には決してしない。 こんな時までも比較してしまう。 俺はナオを信じ切っていないのだろうか? いつかyoshiの元へ戻るんじゃないかって不安が付きまとう。 ナオがyoshiに手を出さない理由って何なのだろう? 未成年ではないし、yoshiがノンケだと思っているから? とっくに豊川に抱かれているのに。 でも、ナオは知らない。 知ったらどうするのかな?  嫉妬に狂う? それとも祝福する? 「拓海?」 考え込むような拓海の名前を呼ぶナオ。 自分を見つめる彼。  ううん、今はどうでもいい。 ナオに抱き付くとそのまま押し倒した。 「ナオ、セックスしよう」 押し倒したナオの耳元で囁く。 「こら、熱あるからお預け」 上に乗る拓海を退かそうとするナオの両手を押さえつけた拓海はそのままキスをする。 「…んっ…たく、…だめ…」 舌を侵入させ、絡ませる。  ナオは押さえつけられた手を退かそうとするが拓海の力は意外と強い。 「熱は下がったよ。ナオを抱きたい…」 耳元で囁く。 全部自分のモノにしたい。 yoshiには絶対に渡さない。 だって俺の愛しい人だから。 「僕が下って事?」 頷く拓海。 そんな事言われたのは初めてだった。いつも、自分に抱かれている拓海。 後ろ挿れられる体験は10代の頃に済ませていたけれど、久しぶり過ぎる。 拓海も男だから挿れたいだろう。 真剣な目で見つめてくる拓海。嫌だとは言えない。 ナオは承諾をし、拓海の自由にさせる。 いつもはナオに脱がされる服を自分で脱いでナオの服も脱がしていく。 「俺のを本当に入れてもいい?」 確認するとナオは頷いた。 拓海はゆっくりとナオに愛撫をしていく。 ****** カウンセリングか…。 豊川は本当に自分も立ち会って良いのか?と考えてしまう。 可愛い恋人を救い出したいのも嘘ではない。 ただ、傷をえぐる事になるなら、避けたい。 心の問題だから慎重にしなければ。 でも、肝心のyoshiはなかなか戻って来ない。 気になって社長室を出た時に光一とアキ達の姿が見えた。 yoshiは?  そう聞こうと思ったらマコトと一緒に戻って来るyoshiの姿が見えた。 声を掛けようとする前に佐久間が豊川の前に出て来て、 「おはようございます。渡すの忘れてたポラなんですけど…」 とyoshiがモデルをした時の写真を出した。  「えっ!ちょ、嘉樹くんかっこ可愛いじゃないスか!」 写真に真っ先に飛び付いたのはアキ。 かっこ可愛い。  その言葉通り格好良くて可愛いyoshiが写真の中に居る。 光一もじっと写真を見つめてニヤニヤして、正直気持ち悪い。 「yoshiくん、やっぱモデル向きだね」 マコトはyoshiの肩を叩き誉める。 「いいって思う?」 yoshiは豊川の意見を待っているかのようにじっと彼を見ている。 「もちろん」 微笑むとyoshiは嬉しそうな顔をした。 「パンフレットはもうちょっとで出来ますから待ってて下さい」 「分かった、楽しみにしているよ」 佐久間がいうパンフレットを早く見てみたいと思った豊川。  写真を見る限りでは、かなりの出来映えになりそうだ。 ******* 「…拓海…」 突かれる度にナオは拓海の名前を吐息混じりに呼んでいる。  見下ろすナオは可愛く喘いでいて、その姿をずっと見ていたいと拓海は思ってしまう。  少し年上のナオ。 今まで逆転する事が無かったのに…… 拓海が抱かれていて、抱かれるのが普通になっていて、 だから今は凄く新鮮で、興奮する。 ナオを抱くのも凄くいい。 自分が支配しているみたいで、自分の思い通りに可愛く鳴くナオがたまらなく愛しい。 「いきそう…」 もう限界が来て、激しく腰を動かした後に拓海はナオの中で果てた。

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