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第9話:【可愛いは正義とは本当なのか】羞恥プレーなんて先輩大好物でしょう?

店員が遠い目をしている。 カウンターの上の熊の縫いぐるみに五十嵐はうっとりとした表情を見せた。 「円らな瞳…柔らかな体…あぁ、頬ずりしたい。」 人の話を聞いて欲しい。 「…皆にじろじろ見られてるよ。いやもう、まじで頼むよ。何で俺が羞恥プレーを受けないといけないの。」 「はいはい、羞恥プレーなんて先輩大好物でしょう?何でもスケベなことに変換しちゃっていやですね。いくらそういうプレーにも興味があるとはいえねぇ。ここデパートの真ん中ですよ。自重してくださいよ。見られて恥ずかしいことに快楽を感じてしまう破廉恥な体なんて、僕なら恥ずかしくてお天道様もとを歩けませんよ。貴方の面の皮の厚さは羨ましいですよ。はぁ、やれやれ。」 「……。おいこら、何勝手に人の言葉を歪曲捏造してるんだ。むしろお前が自重しろ。」 「優紀、そいつ放っておいてクレープ食べようよ。」 「君もちょっと空気読もうね。」 五十嵐と店員は攻防の末、店員が本社に電話相談し責任者と話し合った結果、似た様なモデルの縫いぐるみの金額で販売するという形で何とか話は片付いた。 兄崎は二度とこのショッピングセンターには来店できないと涙目になる。 きっと来るたびに今日の日を思い出すだろう。 恥ずかし過ぎる。

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