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第11話:【勝者が正義なら可愛こそ正義だ 】やっぱりお馬鹿だったんですね。知ってましたけど!
「いや、あの、今のは…」
フレデリックが珍しくしどろもどろになる。
真っ赤だった顔が今度は蒼白だ。
「ぶっはあああああ!!自爆?やっぱりお馬鹿だったんですね。知ってましたけど!馬鹿だったんですね!自分で証明してしまうなんて馬鹿の中の馬鹿!嘘だったのに。冗談だったのに。きっとフレディ君はこういう攻め属性だろうなぁって思っただけなのに。二次元ネタだったのに。と言いますか、僕相手が誰とか一切言っていませんよ。うわっ、救いようのない馬鹿なんですね。本当だったんですか。マジですか。朝比奈君、自分のプライベートは話さないから知らなかった。そうですかぁ。朝比奈君に泣かされましたか。色々詳しく聴きたいんですけど。はぁ、フレディ君、君は錦お兄様に殺されますよ。短い付き合いですが楽しかったです。君の事は忘れない。」
ご愁傷さま。
兄崎はフレデリックに同情した。
「…っ、うわあああああ!!嫌々、今のあれ。ほら、アレだアレ。アイツ以外そんな嘘流す奴いないと思ってサラの名前出したけど、違う。違うんだ。そういう関係じゃないし。俺とサラがそんなことする様な仲良しさんに見えるかい?見えないだろう?むしろあの女顔を見る度ボコりたくなるような関係なんだぜ?アイツとはそんな仲じゃないから。俺が好きなのオズだし。ヤりたいのもオズだし。大体サラなんか絶対無理。五十嵐と同じようなもやしっ子体系じゃん。体格差とか考えてよ。腰何か両手で掴めちゃうんだぜ。壊れるだろ絶対。」
フレデリックが必死に否定すればするほど、疑惑は深まるばかりだ。兄崎は正直どうでも良かった。むしろ春日狙いの悪い虫が一匹減ってラッキーとさえ考えてしまう。
ヤりたいのは春日だなんて許すかこの野郎。
春日は俺のだ。
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