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第13話:【勝者が正義なら可愛こそ正義だ 】友達巻き込むの止めなさいよ

「じゃぁ、仕方が無いね。帰ろう。クレープ買ってやるから、泣くんじゃないよ!フレディもいつまでも凹んでないでクレープ食べるんだろ?何なら兄崎先輩が奢ろうか?」 フレデリックが涙目でこちらを見て小さく頷く。 駄目だ。立ち直るのに時間がかかりそうだ。 普段は俺様なくせに結構豆腐メンタルなのね。 雑貨店を後にしようとした兄崎の腕に小さな両手ががしっとしがみついてきた。 「兄崎先輩、この縫いぐるみ買ってください!!!」 「嫌だね!こいつの良さなんて俺には分からないもんよ。なんでそんな物のために無駄なお金をだすんだよ!?」 「こいつ呼ばわりしないでください!この子にはすでにマリアンヌというお名前がついているんです。」 「知るかよ。だいたい、元々こいつは非売品じゃないか!!」 「いまは非売品じゃありません。非売品であることが購入意欲を妨げるのならば、火炎瓶なげてこのお店ごと!!」「あーあーあー聞こえなーい聞こえなーい。兄崎先輩聞こえなーい」「さっき、漫画と小説買った所為でお金足りません!ちゃんと返しますから!サービスに脱げというならば脱ぎます!」 「何だそれは!」 「いやらしいことに興味があるのなら、いやらしい事しても良いから、あれ買ってください!縫いぐるみ一つで僕にいやらしい事できるんだから買いますよね?嬉しいでしょう?ほら僕、身も心も二次元に奉げてるから前も後ろも真っ新な体なんですよ。それに何て言うか結構上手だと思います!あ、そうだ、何なら朝比奈君と二人でお相手します。朝比奈君優しいから心細い僕に付き合ってくれると思います。」 「おいこら、何言ってんの。何その軽いノリ。つか、友達巻き込むの止めなさいよ。」 「先輩の先輩を二人でダブルフェラしようって誘えば朝比奈君笑顔でOKしてくれそうです。初体験が3Pかぁ…。先輩ってベッドの上では凄く優しそうですよね。はは、ベッドの上でもヘタレ攻めかぁ。朝比奈君と先輩の先輩を取り合わないといけないのかなぁ。」 小柄な五十嵐がぬいぐるみを強請り、お礼に体を好きにさせるなどと口にすれば、どう考えても援助交際だ。 しかも、友人まで平気で巻き込もうと目論んでる。 外聞が悪いし、何より兄崎は男が好きなわけではない。 春日が好きなのだ。 春日じゃないなら、女が良いに決まってる。

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