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第5話
会議室の、冷ややかな広瀬とは明らかに違う。温められて赤くなっている唇の柔らかさに、東城はうれしくなった。
「出張ってなんで?」
キスを繰り返しながら合間に聞いた。それほど出張には興味はなかったが、話していないと、がっついてしまいそうだったからだ。
「ん」広瀬も唇をすってくる。「東城さんが調書をとった女性を探します」
「彼女、小松の会社で働いてたんだろ?」
「はい。小松が行方不明になったので」そこで言葉が切れる。広瀬の舌を吸ったからだ。しばらく口の中の感触を確かめて、離すと、ふっと息をついた。「実家に帰ったらしいです。少なくとも、住民票レベルでは」
「実家ってどこ?」
息継ぎをしながらだから、声がとびとびになる。群馬県にある有名な温泉地だった。
「温泉にいくのか?いいなあ」
手を胸にもっていき、右の乳首をくにっといじる。
「あ」と声が漏れた。軽くつまんでひっぱると、わずかに顎をそらせる。
「温泉には、ん、、入りません」声が震えている。「ん、、」
もう一方の乳首も指でこする。ぱしゃっと水音がする。彼が身体を浮かした。東城に乳首をいいようにされながら、手をさまよわせている。やがて東城の肩に手をかけてきた。
「泊まり?」
「あ、、用事が、済まなければ泊まります」
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