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第11話 ユウト

参観日…なんでこの年であるんだ 俺がずっと避けてきたもの…喜びでわく教室もなにもかも嫌だ 親が来る…子供の姿を嬉しそうに後ろから眺めるだけ それだけなのになんであいつを待っている俺がいるんだ あの騒動以来避けてきた学校に部屋のなかで抵抗している 不安そうなあいつの声が部屋の外で聞こえる 誰のせいだと思ってるんだ、お前のせいで何もかも 俺は鍵の確認を何度もした…間違っても開かないようにしていたが扉に近づく度にあいつの声が嬉しそうになる お前は母親かなんかだと勘違いしているのか 「お前なんで男と暮らしてんだよ」 「もしかしてあっちか?」 また声が俺を攻める なにも知らないバカなあいつらが俺を苦しめてくる、もうなれた誰も助けてくれない事には もう慣れたつもりだった なんでこんなに苦しいんだ…やはり何もかも… 声がしなくなった、扉に耳を当ててもなにも聞こえない 諦めたのか…嫌いになったか そうだあいつだって内心俺を… 俺は扉のしたにある黒いものを食べた 『明日は参観日だなワクテカ』 慣れない言葉を並べている手紙まで付いていた あいつはwktkをよく知らないのか 余計なことをするからだ あいつはソファで横になっている、布団の膨らみをよく見た…イビキと一緒に布団も動いている 参観日か…来るんだろうなあいつは 俺は教科書類をカバンにつめた

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