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第23話

一方、桃太郎の口に摩羅が収められる寸前だった青鬼は、赤鬼と黄鬼に桃太郎を取られて面白くない様子です。幼さの残る顔をむぅと顰めておりますが、赤鬼と黄鬼に逆らうつもりはないのか、桃太郎を取り戻そうとはしませんでした。 敷物に押し付けられた桃太郎の着物は辛うじて帯が結ばれているだけで、上半身だけでなく下半身もぱっくりと広いており、真っ白な足も蜜を零す股間も全てが青鬼の前に晒されております。赤鬼と青鬼の大きな体が覆いかぶさっているせいで桃太郎の乳首も顔も見えませんでしたので、青鬼は甲高い喘ぎ声に合わせてびくびくと暴れる桃太郎の太腿に手を伸ばしました。 外に出ずに長い時を過ごした桃太郎の太腿は、男子とは思えない程ふっくらとし、つやつやと輝いております。中でもその内腿は、誰にも触れられたことのない夜明けの新雪のような無垢さでありながらも、鬼の摩羅への興奮と乳首への快感に汗ばみしっとりしており、見る者は力任せに掴んで指の跡を残し、強く吸って無垢さを踏み荒らしてやりたいと思わずにはおられません。青鬼もそれは例外ではなく、太腿の感触を手の平で味わった後、傷をつけないよう心得た力加減で爪の先をつつーっと滑らせました。 桃太郎の太腿はその刺激にもびくりと震えましたが、特に内腿を膝の辺りから摩羅の際まで爪の先で辿ってやると、堪えかねたように両足が割り開かれ、腰が突き上げられます。腰を大きく動かす度に勃ち上がった桃太郎の摩羅はゆらんゆらんと弾み、透明な蜜を零して、辺りはそこはかとない桃の香りに包まれました。 青鬼はその香りに引き寄せられるように顔を寄せ、両の太腿を肩に乗せるようにして下からがっしり抱え込むと、目の前で揺れる桃太郎の摩羅にぱくりとかぶりつきました。 「あああっ」 温かい青鬼の口内に含まれ、零れた先走りの蜜を唾液の絡んだ舌で味わわれる初めての感触に、桃太郎は目の前が一瞬真っ赤に染まるほどの衝撃を受けました。青鬼の動きはぎこちなく、とても尺八とは呼べないようなものでしたが、己の摩羅で初めて感じる他者の粘膜の滑らかさはあまりにも甘美です。 腫れ上がった両の乳首への刺激はいよいよ容赦なく、鋭い快感になりすぎて桃太郎は半ば泣いておりましたので、青鬼の口淫の拙さはむしろ優しく感じられて夢中になってしまいます。本当は腰を振って摩羅の快感を追いたいところでしたが、青鬼に太腿をがっしりと抱え込まれて果たせません。 桃太郎は腰をわずかに前後させて青鬼の口の中で摩羅を滑らせました。自由に動いて快感を貪ることはできないのに、思うさま扱き立てた手遊びより遥かに感じてしまいます。 手も足も押さえられ、三匹の鬼がもたらす未知の快感の渦に飲み込まれ、桃太郎はこれまでとは異なり摩羅を吸わずとも達しそうになりました。 ――はっ。摩羅! 途端に正気付く桃太郎です。このままでは鬼の摩羅に喉を突かれて子種を飲むという旅の本懐を果たせずに甘露を吐き出してしまいます。 辛うじて口に入りそうなのは青鬼の摩羅だけでしたが、せっかく三本もある鬼の摩羅ですので、その全てから子種を吸い出して味わいたいに決まっております。 「駄目じゃ!離しや!」 急に大声を出して暴れ始めた桃太郎を、鬼たちは何の苦も無く抑え込んでしまいます。嫌じゃ、本当に駄目じゃと首を振っている合間にも、あっあっと追い詰められた声を上げてびくりびくりと震える様子は、どう見ても極める寸前の悶えにしか見えません。鬼たちは更に興が乗り、銘々がずぞぞぞっと大きな音を立てて乳首と摩羅を吸い上げました。 「いやああぁっ」 それは、乳首と摩羅が鬼たちに吸われて形を失うほど肥大し、限界まで極まった体から意識がすぽんと引き抜かれてしまったかのような解放でした。高まるだけ高まった神通力が一気に霧散し、ただただ甘ったるい飛沫を青鬼の口に迸らせます。 青鬼は驚いたように青い目を見開きましたが、口を離さないままごくごくと喉を鳴らして飲み込みました。駆け寄ってきた犬と猿が、自分たちにも分けてくれと言うかのように青鬼の口の近くに顔を寄せています。 青鬼の子種を飲むつもりであったのに、まさか逆をしてやられるとは。 「不覚……」 あまりにも激しい放出に桃太郎の意識は急激に暗転していきました。不覚を悔いる声は悔しさに満ち満ちておりましたが、それに反して桃太郎の表情は美酒に酔いしれたかのように陶然としておりました。 そして後にはどうにもならぬほど摩羅をいきり立たせて呆然とする三匹の鬼と、甘露を分けてもらえず悋気をおこし、青鬼をひっかき噛み付く犬と猿が残されました。

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