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伊織(38)*

「……っ、は……ッ」  重ねた唇が離れる僅かな瞬間に息を吐き、吸い込む間も無くまた深く重ねられる。 「……っ、ふ……ぁっ、だめ……は、なして……」  首を横に振りながら、重ね合う唇の隙間から訴えても、声ごと教授の咥内に呑み込まれ、手淫を止めようと弱々しく抗う手は、簡単に払われた。  このままでは、教授の手を汚してしまう。 「我慢しなくていい……イきなさい」  唇が触れ合う程の距離で囁きながら、閉じた膝に絡められた教授の足が割り入ってくる。  背後から拘束されていた脚が今度は大きく広げられ、溢れ続ける先走りに濡れた手が、竿を擦り、吐精を促すように双珠を柔らかく揉みしだく。 「――っ、あっ、あっ、ぁっ、ダメ、ひやぁぁっ」  拡げられた内腿がピクピクと痙攣し、せり上がってくるような、この快楽には抗えない。  腰を震わせながら散らす白の飛沫を、教授の大きな手が受け止めて……。 「っ、あ、あっ……ッ」  そのまま残滓まで搾り取るように、ヌルヌルと扱かれて、達したばかりの身体は敏感に反応してしまう。  視線を下に向けると、教授の手の中から零れた白濁が、下生えや双球までぐっしょりと濡らし、ずっと零し続けていた先走りの液と混じり、肌を伝い床へと滴り落ちていく。  恥ずかしいけれど、今は動くこともままならなくて、乱れた呼吸を繰り返し、ただその光景を見つめながら教授のくれる快楽に身を委ねていた。 「……っは……っんッ」  だけど、教授の濡れた手が肌を伝う白濁を掬いながら、もっと下を探るように滑り下りる動きに思わず息を呑む。  くちゅ……と、音が鳴ったと同時に、僕は吐息混じりの声を零した。 「あ、ぁ…………」  しとどに濡れた指をゆっくりと沈め、肉襞を擦られて、粘着質な音が立つ。  自分の出した白濁と先走りだけで、こんなに淫らな音が出るなんて信じられない。  昨日、教授を受け入れたばかりのそこはまだ柔らかく、細く長い指を呑み込んでいく。  ぐるりと中を掻き混ぜる指が増やされて、前立腺に触れる。 「……ひぁっ、ああ……っ、ん」  こんなに乱れてしまっては、潤さんを演じることなんてできなくなってしまう。  なのに教授は、もっと強い快楽を僕に与えようとしていた。 「あぁっ……やっ……」  身体を仰向けにされ、膝裏を持ち上げながら内腿に舌を這わされて、その奥の窄まりへ進んでいく。 「――だ、め……そんなとこ、舐めたら……汚いから……」 「汚くなんかないだろう? 全部、綺麗だ」

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