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年下の彼 43
“放課後迎えに行くので準備室で待っててください”
昼休みに届いたメールを眺めていると横から朝比奈が画面を覗き込んできた。
「おまえっ!覗くなよ!」
「えーだってニヤニヤしながら見てるから彼女……いや、彼氏かなぁ~と思って。」
「だから違うって言ってるだろ。それにニヤニヤなんかしてねーし!」
「とりあえず、深くは聞きませんがすっきりした顔してたんで安心しました。今のは見なかったことにしときます……失踪されるよりましなんで。」
「し、失踪てなんだよ。」
星川と身も心も結ばれ、休暇明け出勤すると朝比奈が泣きそうな顔で駆け寄ってきて、心配してたと告げられた。
聞けば、休暇に入る前の俺は何か思いつめたように見えたらしい。
まぁ、確かにあの時は色々いっぱいいっぱいだったけど。
けど、さすがに失踪は……
「俺もね、ちょっと責任感じてたんですよ、問い詰めるような真似しちゃったんで。」
「まぁ、朝比奈に言われてちゃんと考えなきゃって思ったのは確かだ。でもよ、さすがに失踪はしねーだろ。」
「先生みたいなタイプはありえるんですよ。」
「馬鹿なこと言ってねーでさっさと次の授業行けよ。」
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